釈由美子、世界進出第一弾公開記念舞台挨拶|コロナ禍を予言したパンデミック・ホラーの撮影秘話を明かす

釈由美⼦、世界進出第一弾!

 7⽉2⽇より、釈由美⼦の世界進出作となる映画『ロックダウン・ホテル/死霊感染』が、ヒューマントラストシネマ渋⾕ほかにて全国ロードショー。この映画の公開を記念し、釈さんが登壇する舞台挨拶が7月3日に開催され、撮影の裏話などを語った。

▼『ロックダウン・ホテル/死霊感染』公式サイト▼
https://lockdown-hotel.com/

『ロックダウン』の舞台挨拶をする釈由美⼦さん

釈由美子、全身にカイロを貼って真冬のカナダで撮影

 コロナ禍の世界を予⾔した映画として話題となっている本作は、釈由美⼦の衝撃の熱演が世界各国のファンタスティック映画祭で絶賛されている戦慄のパンデミック・ホラー。

 あるホテルの⼀室で感染した者が苦しみながら凶暴化する謎の殺⼈ウィルスによる感染爆発が始まり、ホテルの廊下はのたうつ感染者たちで埋め尽くされる…というストーリーだ。

 釈が演じたのは仕事も兼ねて⽇本からやってきた臨月間近の妊婦ナオミ。運悪く宿泊していたホテルが、亡霊たちが襲いかかる逃げ場のない地獄と化すなかで、やがて自分の⾝体にも異変が現われ始めるという役どころだ。

 『ゴジラ×メカゴジラ』や『修羅雪姫』といった釈の出演作を観た監督から、釈のもとへ出演オファーがきたという。

「お話をお受けするか決める前にいただいたのが翻訳されていない英語の脚本で、受験生並みに辞書で調べながら読みました。過去にホラー映画は『スカイハイ』をやっていましたし、海外の作品ということで、どんな現場なのか興味があったので、ぜひやらせていただきたいなと思いました」

 英語トークバラエティ番組「英語でしゃべらナイト」(NHK)に出演していた釈は、本作でも英語を披露しているが、「『しゃべらナイト』卒業して10年以上経っていましたし、全然でしたね」と笑顔で話す。

「やはり普段から使わないと抜けてしまうので、子どもが寝ている朝4時にオンライン英会話したり、英語のコーチングスクールに通ったり、中学生英語から始めました。しかも、映画は英語作品ですけど、撮影現場がカナダのモントリオールで、公用語がフランス語だったんですよ。フランス語が飛び交っていて、そこは少し計算外でした(笑)」

 釈への演出などは英語で行われたそうだが、いかんせん低予算のため通訳もマネージャーもなし。現場に単身乗り込み、スケジュール管理などもすべて自分で行っていたらしく、自身では本作の撮影を「武者修行の旅」と呼んでいるという。

「『予算少ないから衣装もなるべく自分で持って来てくれ』と言われたので、私服で出演しているシーンも多いです。1月の撮影でカナダの真冬ってマイナス20度とかなんですけど、撮影現場でスタッフが暖をとるためのガンガンとかもなくて。自前でカイロを持って行き、全身に28個のカイロを貼っていました。もう貼れるところがないくらい(笑)」

■撮影現場での心霊体験は?

「今回、足の裏のクローズアップが多いんですけど、“足の裏の芝居”が一番大変でした。何度も足がツリそうになって。(監督は)足の裏フェチだったのかもしれないです(笑)。魚の目とかないか、心配でした」

 2時間がかりの特殊メイクにも挑戦するなど過酷な現場だったようだが、楽しく撮影に取り組めていたようだ。

「本当にいい経験させてもらえたなと思っています。日本の作品だったら振り切った芝居にも少し抵抗があったかもしれませんが、どうせ誰も観ないだろうと思って、けっこう捨て身で演じていますね(笑)。なので、後から日本で公開されると聞いたときは、嬉しかったんですけど、『えっ!? あれが出ちゃうんだ』みたいな感じでした(笑)」

 また、小さいおじさんの妖精を日常的に目撃するなど、霊感が強いことで知られる釈。撮影現場での心霊体験について聞かれた際は、

「日本のお化けちゃんたちと“周波数”が違うのか、カナダでは見なかったです。小さいおじさんもいなかったですね。夜中の金縛りはあったんですけど、ずっと撮影で這いつくばっていたので、疲れによるものだったのか。よくわからないですね」

 と振り返った。

 コロナ禍での日本公開ということで、新型コロナを連想させるパンデミックホラーとなった本作。

「撮影は2019年の1月、プロットをいただいたのは2018年の夏前だったので、まさかこんな世の中になるとは、という感じです。映画はかなりデフォルメされた世界ですが、映画は映画として、エンターテイメントとして楽しんでいただけたら嬉しいです」

 コロナ禍の世界を予言したかのような戦慄のパンデミック・ホラーが、いよいよ日本上陸。この恐怖は蔓延するのか――。

『ロックダウン・ホテル/死霊感染』予告編映像

<キャスト>
カロライナ・バルトチャク/釈由美子/マーク・ギブソン/ベイリー・タイ/ジュリアン・リッチングス

<監督>
フランチェスコ・ジャンニーニ

<原作・脚本>
デリック・アダムス/アダム・コロドニー/フランチェスコ・ジャンニーニ

2020 年/カナダ/カラー/80 分/原題:HALL/協力:エデン/

配給:TOCANA
公式HP:lockdown-hotel.com
©2020 THE HORRORS OF HALL PRODUCTIONS INC

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