三上悠亜がデビュー6周年を迎えた。
彼女が芸能人限定メーカーの「MUTEKI」より、“国民的アイドルグループのグラビアプリンセス”という肩書きを引っ提げて『Princess Peach』でAVデビューを果たしたのは、2015年6月のことだった。続く2016年1月に2本目となる『快感』をリリース以降、その人気は右肩上がり。数多くの賞を受賞するなど活躍を続け、その名は国内だけではなく世界にも轟いている。
これまでの活動を通じて三上はなにを感じたのか。そして今後はどんな世界へ向かっていくのか、話を聞いた。
三上悠亜(みかみゆあ)
生年月日:1993年8月16日
出身地:愛知県名古屋市
身長:160cm
『MIKAMI YUA OFFICIAL WEBSITE』
Twitter @yua_mikami
Instagram @yua_mikami
Tik Tok yua_mikami
Producebrand @miyoursofficial
YouTube『ゆあちゃんねる!』
ーーこれまでデビュー以来、さまざまなファン投票でも常に上位にいるなど、6年にわたってトップAV女優としての地位を保持し続けています。いかなる業界でも、トップに立ち続けるというのは困難なことだと思います。それができた理由をご自身ではどうお考えでしょうか?
三上悠亜(以下、三上):売れた理由を自分で分析するのは難しいです。でも、ひとつ思うことがあります。この仕事は日々、前向きに変化していくという意識が欠かせません。その一方で変わったり、ぶれたりせずに積み重ねていくのも大事だと思います。自分の中では最初に決めた『SNSを更新し続ける』という決意が揺るがなかったのが、大きな理由かなと思っています。
ーーなぜ、そうした決意をされたのでしょうか?
三上:SNSを通じてみんなに私を知ってもらいたいし、そのためにはできる限り多く更新したいなと思ったんです。でも、思い返すと自分の中では売れるためというよりは楽しいからやるという気持ちのほうが強かったですね。というのもデビュー以前の国民的アイドルの頃は個人でSNSを使って発信することができませんでした。だから、SNSをやれることが、とても嬉しかったんです。
ーーSNSでもTwitterやInstagramなど、それぞれで発信内容を工夫されていますね。
三上:はい。それも最初から方針を決めたわけではなく、更新を重ねて試行錯誤する中で生まれました。Twitterは文字がメインだから、宣伝や雑誌記事の紹介に使うことが多いです。男性ユーザーの比率が高いと思うので、写真も男性向けを選んでいます。あと顔の写真はなるべくアップのものを使うようにしていますね。
Instagramは、写真がメインのSNSかつ女性のファンの人も見てくれるから、露出があまり多くない綺麗だなと思ってもらえる写真を使ったりします。それに、ストーリーには今すぐ知らせたい内容をアップしています。
ーー熱心に更新して頂けるのはファンとしても嬉しいでしょう。でも、ネタに困ることもあるんじゃないでしょうか?
三上:あります、あります。特に休日は写真のネタがなかったりするんですよね。Twitterでは、できるだけタイムリーな写真を載せたいなと思ってるんですが、お休みの日は困ります。いつの写真を、どういう風に使ってアップしようか考えちゃいます。
ーーそのような努力の甲斐あってかSNSの総フォロワー数は670万を超えるなど、すさまじい人気を誇っています。以前、あるインタビューで『語り継がれる女優になりたい』と話していましたが、ご自身の中でこれからも長く語り継がれていく女優としての地位を確立した実感はありますか?
三上:自分の中では、まだそこまでの実感はありません。ただ、惜しまれるような女優にはなりたいと思っています。もちろん、まだ現役ですし、AV業界から離れて惜しまれるのは先のことだと思います。もともと30歳までは続けたいと考えていて、今は27歳です。引退を視野に入れる段階ではありませんよね。
ーー最初から長く続けるという目標があったんですね。それはなぜでしょう?
三上:AV業界で成功したいと思って、デビューしたからです。でも、最初は自分が成功するかどうかはまったく未知数でした。だから、できるだけ長い目で見て欲しいと思って30歳までやろうと決めたんです。私がデビューした当時にも、30歳くらいで活躍されている女優の方もたくさんいらっしゃったので、自分も頑張りたいと思っています。
ーーどこかにゴールがあるとすれば、今は何割ぐらい歩みを進めたイメージでしょう?
三上:道半ばです。まだ成功とはいえません。
ーーあなたにとって成功とは?
三上:どうなれば成功なのか、ゴールがあるのか、自分が満足できるのはどこなのかというのは、わかりません。これからも満足することはないでしょう。この先も、人生は常にその時に自分がやりたいことを一生懸命やって結果を出す、このくり返しだと思っています。
ただ、少しだけ成功を実感することがあるとすれば、SNSのフォロワーが年月と共に増えていることです。でも、これもフォロワーが何人いたら成功と考えているわけではありません。常に自分のことを見てくれるファンを増やし続けたいと思っています。
ーーそれだけ熱心に取り組まれていると、6年の間に気持ちがだれた瞬間もあったのでは?
三上:確かにありました。元気そうに見られているけど、日によっては考え込むこともあります。「最近はいたってフツーだな」と思う時です。人によってはなにげない日常が好きな人もいると思うのですが、私は刺激がないと生きている実感を得られないんです。だから、平穏な日常を過ごしていると、やる気を失っているように感じてしまうんです。
ーーでは、このコロナ禍の1年は大変だったのではないですか?
三上:そうですね。これまでは、イベントもありましたし、月に1度は仕事で海外に出かけていました。仕事で海外に出かけるのは旅行と違って大変です。でも刺激が得られますし、海外のファンと交流することもできました。それがなくなった今は寂しいです。
ーーそれでも、無為に過ごしていたわけではないでしょう?
三上:昨年は、Tik Tokを本格的にはじめました。以前からアカウントはあったんですが、Tik Tokの管理だけはマネージャー任せでした。「踊ってみた」なんかに使っている人が多くて、どういう風に活用すればいいかわからなかったんです。でも、昨年の自粛期間中に、なにかSNSを増やしたいなと思って自分で管理して更新することにしました。
@yua_mikami 水着きた?
ーー停滞することはないのですね。
三上:ええ、常になにかしていないといけないなと思っています。
ーーところで、コスプレがお好きだと聞きました。昨年も『日本一のSEXコスプレイヤー 三上悠亜』は、とてもコスプレのツボを心得た作品だったと思っています。
三上:コスプレは趣味レベルですが、好きです。変わることで非日常な感じを楽しむことができるじゃないですか。去年もハロウィンの時に『鬼滅の刃』(集英社)の竈門禰豆子のコスプレをしてInstagramにアップしたら、たくさんの『いいね』を頂きました。
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『日本一のSEXコスプレイヤー 三上悠亜』ははじめてのガチなコスプレ作品だったんですが、またやってみたいですね。アニメは世界共通で見られているものですし、ファンにも楽しんでもらえると思っています。
ーーコスプレもそうですが、これから出演作のジャンルもさらに広がっていくと期待しています。
三上:いろんなジャンルに挑戦しましたが、未知の領域はたくさんあると思います。それをやりきった時に達成感を得られますし、みなさんにも見てもらいたいんですよね。それは、自分の成長にも繋がることだと思っています。そう、SNSだとあまりAVの話をしないんですけど、ファンはどんな作品に出て欲しいのか聞いてみたいですね。
ーー最近、達成感のあったジャンルは?
三上:淫語ですね。台本の時点で、想像以上の淫語の数に驚きました。はじめて聞くワードもありましたし、同じことをさまざまな言葉で表現したりするのが、大変だったけどやりとげた感がすごくありました。
ーーこの6年間で印象に残っている作品はどれでしょう?
三上:やっぱり、デビュー作ですね。最初のほうが作品の記憶は濃いです。もちろん、撮影のたびに緊張と新鮮な気持ちがありますけど。最近の作品だと『巨乳上司と童貞部下が出張先の相部屋ホテルで…いたずら誘惑を真に受けた部下が10発射精の絶倫性交』は、印象に残ってます。なぜかよく売れたんですよ。
自分は、なにが売れるかはあまりわかりません。AVというのは狙ってもヒットを出すのが難しいものだと思います。だからよく売れた作品は、どこかよかったんだろうと気になっちゃいますね。
ーーAVだけではなくアパレルにも進出されていますが、これは女優の余技というわけではありませんよね?
三上:その通りです。デビュー当時から女性向けの仕事にも挑戦したいなと考えていました。洋服は好きですし、商品のプロデュースとかもしてみたかったんです。SNSの活動を通じて、女性ファンが増えたこともあって、お話を頂けたので、これはチャンスだと思ったんです。当面の目標は、私のことを知らない人でも着てもらえるようなアパレルを開発することですね。
ーーこうお伺いしていると国民的アイドルグループからAVへの転身は大成功でしたね。
三上:今にして思うと、自分は集団が苦手だったんですね。グループだと、ほかの人が前に出るだろうと考えて後ろに下がってしまうし、自分の発言するタイミングや立ち位置も難しいです。でも、AVでは私はひとり、やるしかないという気持ちにさせてくれます。こっちのほうが向いていましたね。
ーーそれを支えてくれたのは、やはりファンの声援ですね。
三上:ええ、常に話しているのですが私の原動力は応援してくれる人がいることに尽きます。そうでなければ6年間も続かなかったと思います。
SNSだって、毎日誰かがコメントしてくれるから続けていくことができるんです。承認欲求かどうかはよくわからないけど、私の想いを満たしてくれるのはファンの皆さんです。本当に感謝しかありません。
(取材=メンズサイゾー編集部/写真=石川真魚)