脅威続く新型コロナウィルス
もう、うんざりしていると思うのであまり書きたくもないのだが、原稿執筆時点で東京、大阪共に三度目の緊急事態宣言が発令されることになりそうだ。
そんな中、風俗の状況はどうなっているのか、前号では大阪・飛田新地の現況をお伝えしたが、東京・吉原のソープで働く泡姫Aから悲痛な叫びが届いたのでお知らせしたい。
昨年、ナイナイの岡村隆史が緊急事態宣言解除後のお嬢発言で炎上したが、現在、吉原のソープにキャバクラやガールズバー、メンズエステの女のコが大量流入中だという。
美女率の高い業種から風俗に入ってくるなら、岡村の炎上も帳消しと思いきや、問題はそこではない。それら新人ソープ嬢たちが入店するのは、客の回転がいい2万5000円~3万円程度のカジュアル店で、その料金で、なんと生サービスをしているという。
高値の花と手頃な料金で生できるなら「今だ!」とばかりに駆け込む客は予想外に多く、Aの働く系列店に部屋を借りにくることも多いらしい。そこで女のコから相談を受けたのが、新人の女のコに性感染症、それも梅毒に罹る女のコが多いということだった。
他業種からの転業ゆえ性感染症に詳しくなく、生の怖さも知らず、「自分は大丈夫」という根拠のない自信で生プレイをしているという。
「こんな値段で生中出しなんて、私にとっては安すぎる!」
実際にそう言っていたようだが、Aの予想では、借金やホストでお金に必死な女のコたちが、コロナのせいで元業で稼げなくなり、目先の金目当てに吉原に「生」を売りに来たのではないかという。
梅毒の流行状況(梅毒報告数の推移:2020年受理週別報告数推移/東京都感染症情報センター公式サイトより)
梅毒の流行状況(梅毒報告数の推移:2021年受理週別報告数推移/東京都感染症情報センター公式サイトより)
猛威振るう梅毒
梅毒に関してはA以外にも、風俗嬢が通う某診療所の医師からも注意喚起がなされている。そして、東京都感染症情報センターのHPの表(上)「梅毒報告数の推移」を見ると、昨年の51週目、つまり12月半ばの報告数が爆発的に伸びているのがわかる。さらに、今年に入ってからも、昨年を上回る数が報告されている。
「あまり病気の話が広まると、お客さん減っちゃうかな」
Aはそう心配しつつも、
「生で遊ばせている女のコ、生で遊んだお客さんは、なるべく早く性病の検査を受けてください!」
と訴える。
「症状ないし、私は、オレは大丈夫」
という、意味不明の理屈は通用しない。
別の風俗嬢へのピンポン感染も心配だが、大切なパートナーにうつさない為、そして女のコは不妊の原因にもなる。女の子も客も、最近、生でやった覚えがあるなら検査し、やるならゴム必着にすべきだ。コロナの予防にマスクするなら、性病の予防にゴムつけるのも同じ。
「ムスコにもマスクさせろ!」(A談)
ということ。マスクとゴムでできる限りの感染症対策をして、風俗は安全に楽しみたいものだ。
〈写真、文=松本雷太Twitter@raitama36〉