澁谷果歩の『ウーコミ!』レビュー
もうすっかり花粉症と確定申告の季節ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は仕事が有難いことに忙しい分、プライベートは睡眠最優先。バレンタインデーも朝に趣味のゲーム配信して「材料買ってチョコ手作り配信でもしようかな」と思ったらコタツで寝てしまい、気付いたら夜中でした…。元々、仕事以外で一切人に会いたくないタイプなので、コロナで拍車がかかってしまってます…。
その分、読み漁るエッチな漫画の量は圧倒的に増加しましたけどね! このレビューを始めてからというもの、TLコミックがとっても増えました。さぁ、今回も一緒にお勉強しましょう♪
年上社長は天然溺愛モンスター~交際0日、処女を摘まれた朝にプロポーズ!?~(4巻配信中)
【作品内容】 |
初回は同作品の1話、2話を読んでのレビューだったので、今回は新しくアップされた4話までを拝読し綴らせていただきます。
処女で年上だらけの合コンに行き、12歳上の男性にお持ち帰りされて翌日プロポーズとスピード婚をした志穂。しかも相手の幸人は彼女が可愛くて仕方なく、とっても優しいけれど、実は志穂の勤めている大手社長。そんな格差と彼の溺愛っぷりに、志穂は「なんで私なんか…」と戸惑いと恋心が止まらない––––。
さて、3話からは志穂の自信の無さとその理由がより明確になっていきますが、それに対する幸人の対応がとにかくキュンキュン続きでした。この作品、あまりにも“女子が欲しい言葉や態度“が凝縮され過ぎていて、驚いてしまいます。察してもらえて当然と思っちゃいけないから、女子としてはリアルで同じようなことを求めないよう気を付けたいものの、男子なら学べる部分は大きいんじゃないでしょうか。
幼くして事故で両親を失い、シンデレラのように義理の親や妹から辛くあたられてきた志穂は、「私なんかに優しくしてくれる」と幸人に対して戸惑いつつも、「この人の側にいたら幸せでいられる」と彼との婚姻関係にすがっていきます。彼女の育った環境では家族から愛情を向けられなかったので、突然できた夫に愛されることに対して不安しかないけれども、一緒にいる時間はとても大切にしてもらえている。それだけで十分なのです。
ウブなのに「今日もいっぱいしてほしいです」と言う彼女はその理由を心の中でこう呟きます。
「愛されてるって思えるから」
ここで相手が溺愛系ジャントルマンだから「あなたを安心させたいから抱きたいです」「身体目当てじゃなく心目当てなので」と言ってくれてますが…、男性によっては「も〜、処女だったのに俺のせいでそんなエッチになっちゃったのか? 参ったなぁ~」なんて自惚れまじりの言葉責めが始まることでしょう。
「違う、そうじゃない」by 鈴木雅之
別にエロいからじゃないんだよ。性欲処理だけならマスターベーションの方が早くて手軽で汚れないし確実に自分のイイところを抑えられて、ずっと効率的でしょ? じゃあなんでセックスなのかといえば、彼からの愛情を感じたいからですって。
それが付き合ってもいない相手と簡単にしてしまうような、男の人が「ビッチ」と思わず形容したくなるような子であっても、性行為そのものが目的というより“女としての自尊心や承認欲求”のためにセックスに頼っている面が大きい。
むしろ「えっろ」とか言われると、性の対象としての色気を褒められてるとはいえ、そこで一旦冷静になってしまうんですよね。「内面的な魅力とか求められてないもんなぁ」だなんて、卑屈に感じちゃうかも。けどそんな本音は面倒臭いと疎まれてしまうから、思っても口に出さずヤリ過ごす。
そうすると相手は喜んでると勘違いして、すれ違いループ。特に恋人と明言されないような関係だと、「お前はスケベだな」「めちゃくちゃエロい女だ」って言われると、そこに愛がないことが嫌でもわかってしまって、ズルズルと落ち込んでしまいそうです。
例えセフレでも、人恋しさがなきゃ、わざわざ会って会話して肌を触れることはしないでしょう。イク振りのできる女の子の場合は、「気持ち良いから」よりも好奇心だったり、孤独心から身体を重ねていることが圧倒的です。私の場合は前者だったので「もう充分だなー」と言ってAV辞めて1年半もご無沙汰になってたりするわけですが、後者はそう簡単に満たされるものじゃありませんよね。
女の子がセックスする相手に求めているのは、その瞬間だけでも自分を熱く見つめてくれる存在なんだと思う。
だから男子はそれを踏まえて、ちゃんと最中にアイコンタクトを取って、前回お伝えしたように愛撫をして、大事にされているんだと女子を安心させてもらいたい。もし「好き」「愛してる」が嘘じゃないなら、それもしっかり伝えてあげてくださいね♪
(文=澁谷果歩)
澁谷果歩、TLレビュー連載始動 こんにちは、元AV女優ながらエロコンテンツは漫画以外興味がない澁谷果歩です。そんな自分にとって大変ありがたいことに、本年からエッチなコミックをレビューするという新連載を始めさせていただく