「もお、激しすぎるよ。身体が壊れちゃう」
そう言いながらカレンは私の横腹をつねった。
「AVだったら、もっと激しいと思うよ」
「もお」
「AVに出てみたくなった? もっと気持ちがいいかもしれないよ」
「ちょっと無理かも。気持ちはいいけど、こんなエッチを親に見せられないもん」
「そっか、じゃあAVはなしかもね」
そう言って私たちは笑い合った。
「でも、相談したかったのはAVに出るかどうかじゃないよ」
「えっ?」
ここまで私はカレンがアダルトビデオに出た方がいいのかを相談したかったのだと思っていた。
「前にたけしさん、言ってたでしょ? 芸能雑誌の知り合いがいるって」
「うん、覚えているよ。紹介しようか?」
「あのね、事務所のマネージャーからアダルトビデオが気乗りしないなら、まず撮影会モデルをやってみないかって言われたの」
「撮影会モデルって?」
「水着になったり、普通の服で個人のカメラマンに撮影してもらうの。グラビアアイドルになれたらいいんだけど、あたし胸がないでしょ?」
「うん、まあねぇ」
カレンは抜群の美形だったが、胸は小ぶりでBカップくらいだ。
「もお、気にしてるんだからね」
「でも、スタイルは抜群だし、お尻はステキだけどなぁ」
「そうかなぁ」
私はカレンの尻を撫でる。
「お金を高く取るなら、水着だけじゃなくてヌードも考えた方がいいっていうの」
「ヌードもあるんだ。それが嫌なの?」
「うーん、一度ヌードになっちゃったら、普通のアイドルにはもうなれないかなあって思っちゃって」
「そうだねぇ。でも水着のグラビアならいいんじゃないの?」
「あたし、需要あるかなぁ」
「もちろんだよ。スタイルはいいし、身長も高いし」
「胸が小さくても?」
「そんなの気にしなくていいのに」
私はカレンの胸に手を置いて、乳首をつまんだ。「あん」とカレンが軽く喘ぐ。
「そうしたら、知り合いの雑誌の編集者に話してみようか? ファッション雑誌に近いから、水着とかにはならなくていいかもしれないけど、もし水着姿を見せれるとしたら需要はあるんじゃないかなあ」
「ホントに?」
「でも、使ってくれるかは保証できないよ」
「うん、なんでもやってみないといけないんだけど、まだヌードとかAVは決心がつかなくって」
「歌じゃないけどいいの?」
「うん、事務所がレコード会社に売り込んでくれてるんだけど、今って音楽不況でしょ。よっぽど目立たないとデビューできないの」
「わかった。じゃあ頼んでみてあげるね」
「ありがとう。嬉しい」
「でも、もしモデルとして使ってもらえることになったら、カレンちゃんのホントの名前とか知っちゃうけどいいの?」
「どうして?」
「だって出会い系で知り合ってエッチしてるし」
「ああ、そんなこと」
「心配じゃないの?」
「たけしさん、あたしを写真週刊誌に売るつもり?」
そんなことを考えてもみなかったので、私は笑った。