仕事を始めたばかりのころはヘルシーでハツラツとした女性に憧れていたし、それで人を元気にできると信じていた私は、このようなメランコリックな気持ちを人に見せないようにしてきたのだ。
表向きはもちろん、業界内の人に会うときですら負の部分を見せぬようにしてきたのだが、発信する機会が増えれば増えるほどなりたい自分とは元が違うという現実が見えてくる。いくら隠したいと思っても滲み出てしまうものがあるらしく、諦めて自分の弱い部分を個性にすることにしたのだ。
するとありがたいことに、そんな陰鬱としたぼやきや自虐を「面白い」とか「世界観が嫌いじゃない」なんてお褒めの言葉をいただけるようになった。
昇華されるほど曝け出せてはいないけれど、救われたのは事実である。私と同じような気持ちになる人がこのエッセイを読んで、共感して救われてくれたらいいな、という想いで今筆をとっている。いや、キーボードをパチパチと鳴らしている。
君たち、花は好きだろうか? 私は花が好きだ。
「みんなちがって、みんないい」という言葉に本気で納得できるまでは、きっと時間がかかるけれど。おこがましいと思いつつも、せっかくなのでやはり自分を花に例えてみたい。
いつも俯いて決して目立たず、毒がある――「すずらん」なんてどうだろうか。花言葉などは知らない。「人目に付きにくい谷間でもいいので咲かせてください」という感じで、これからも生きていく。
美咲かんな
【美咲かんな】
生年月日:1994年7月3日
スリーサイズ:T158・B85・W58・H88(cm)
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