・お金は払うが、あくまでもデリヘル嬢ではなく1週間前のナオちゃんでホテルに現れてほしい。
・デリヘル感をゼロにしてラブラブモードで来てほしい。
・エッチをさせてほしい。
「うーん、それはパッションさん次第だよ」
試されている。どうしよう。
今日いいプレイができて俺の評価が上がったら、もしかしたら、次はプライベートで会ってくれるようになったり、継続的にエッチができるようになるかもしれない。男同士で盛り上がれる武勇伝をつくれるかもしれない。面白い! やってやろう!
「…では、お願いします!」
「時間はどうしますかぁ? 60分がいいなぁ」
「いや、40分で」
「わかりました。ありがとうございます。お店では、ナオじゃなくてカナでやってるので指名を入れてください。電話番号は○○○です」
なんとも複雑な気持ちを抱きながら、電話をかけて彼女を指名した。
15分後、部屋のベルが鳴った。
「こんにちはー! カナです!」
完全にデリヘル嬢モードでやってきたので、
「いやいや、ナオちゃんでいてよ!」
と訂正を促した。あれだけ、1週間前のナオちゃんで来てとお願いしたのに…。
お金のやり取りを行った後、ラブラブモードからのエッチを望む俺の気持ちを無視するかのように、自らで恥ずかしがることもなく服を脱いでいく。
ちょ、ちょっと待って! 俺に脱がさせてくれ! デリヘル業務になってんじゃん!
なんともいえない複雑な気持ちになった。
ナオちゃん、いやカナは割りきり感が凄かった。既に提示した3つの条件のうち、2つは破られた。全然俺次第じゃないじゃん、と思ったが、こうなったら最後のひとつ「エッチをしたい」だけは叶えたい。俺は気持ちを切り替えてプレイに集中することにした。
前述の通り、彼女はとっても可愛い子である。1週間前のあの時から楽しみにしていた裸はどんなだろう。俺は下着を全て取り終えた彼女をしっかりと鑑賞した。