さっそく女性を指名することに。個室で待っていると、俺を見た瞬間に彼女は「あっ!?」と声を上げた。
「こんにちは。こんなところ利用するんやね」
俺が声をかけても彼女は黙ったまま。しばらく待っていると、
「会社の人には内緒にしておいてくれませんか?」
と言ってきた。
それに俺が「そりゃ秘密にしないとね…」と答えると、彼女は「じゃあ…」と立ち去ろうとする。そのまま帰られてはつまらないので、「理由があるんでしょ? 相談にのるよ。とりあえず出ない?」と半ば強引に誘う。
すると彼女が「はい」とうなずいたので、一緒に店を出ることにした。
受付で退出料を払って店外へ。とりあえず、近くのカラオケボックスに入った。
俺「今日はどんな目的だったの?」
女「…」
俺「相手を探しに来たんでしょ?」
女「…」
俺「どんな人を探していたの?」
女「…優しそうな人を」
俺「ふーん。で、食事相手? それとも…?」
女「…」
このままでは埒が明かないと思い、カラオケボックスを出て近くのホテルに行くことを提案する。どう考えてもお小遣い目的とは思えなかったのだ。
俺の直感は正しかったようで、彼女はホテルへ行くことを拒まなかった。