紙を開くと、そこにはこう書いてあった。
「ご迷惑おかけしました。よろしければ夕食のお店ご案内しますのでこちらに連絡ください」
そして最後には、電話番号とメッセージアプリのIDが書いてあった。
こういうのも何かの縁か、とさっそくメッセージアプリでメッセージを送った。パソコンで残務を片付けているとき、女性スタッフから返信が来た。
「まもなく勤務が終わるので、フロントで待ち合わせるのはいかがですか?」
もちろん問題ない、と返事をする。指定された時間にフロントで待っていると、肩をポンポンと叩かれた。
「あっ、あしっどじゃずさんですね。お待たせしました」
先程と雰囲気がガラリと変わっていた。おろした髪は背中ぐらいで、メガネもかけていない。まるでアイドルかというような可愛らしさ。人は服装でこんなに変わるものかと、思わず感心してしまった。
「いえいえ、今来たところです。しかし、よかったんですか?」
「ええ、失礼があったので近くのお店をご案内しなさいと、上司からも指示もあったので」
ホテル公認だったからフロントでの待ち合わせが可能だったのかと、これも思わず納得した。
女性スタッフの名前は、山本さん(仮)というらしい。年齢は25歳。ホテルに勤めて数年とのこと。ホテルを出ると、歩きながらしばらく他愛もない話をする。せっかくなのでと、地元の名物が食べられるお店へ案内してくれた。
食事が終わると、
「もう少し遊びません?」
と山本さんからお誘いが。 早めの食事だったので、少し時間があるとのこと。25歳の女性からのお誘いを断るわけがない。カラオケでもどうですか?と提案があったので、カラオケに行くことになった。