さて、こうしたED改善のための治療薬は、飲んだからといって直ちに顕著な変化が現れるものではない。精力剤と同じような感覚で、多く飲めばより効果的などという考えは厳禁だ。誤った使用により、思わぬ弊害を招く恐れもある。
たとえば、筆者が話を聞いた30代男性のケースでは、規定を超える分量を飲んだところ、過度の勃起が続いて収まらなくなってしまったという。
「ただ痛いだけ、苦しいだけで、少しも気持ちよくなかった」とのことで、話の内容から、いわゆる持続勃起症に似た症状と推測される。
使用に当たっては、用法を守り、過度の摂取は控えることだ。
注意すべきは、ネットを通じて購入したような場合である。海外の製品は、体格の大きな欧米人を想定した分量になっていることが多い。適切な要領を確認したうえで、錠剤を分割して使用する必要がある。
錠剤の分割には、ピルカッターが便利だ。ドラッグストアなどで500円程度から販売されているほか、100円ショップでも入手できる。
繰り返しになるが、バイアグラ等の使用には、通院による診察が望ましい。そして、過度の摂取は、絶対に慎むべきだ。
(橋本玉泉)