――なかなかいいエピソードですねえ。そのパートナーとは他にどんなプレイをしました?
水森:何でもやりましたよ。SMホテルの廊下やロビーを裸で散歩したり。とにかく痛いことが多かったかもしれません。
――SMもジャンルがいっぱいあるけど、肉体が痛いのがいいんですね。タトゥーもその流れですか?
水森:何て言うのかな? 痛みがいいんじゃなくて、痛みを感じていなくて。「ここにタトゥーを入れると痛いよ」って言われても関係ない。
――タトゥーに関しては?
水森:はい。痛くても入れたい場所に入れますから。首に入れているタトゥーは精神的にすごく病んだ時があって…。このタトゥーは指切りげんまんしているんです。パートナーと別れた時に約束を破ったのは私なんです。約束を破って別れて悲しくて悲しくて、その時に肉体に痛みを感じようと首に入れたんです。首は痛いかなあと思ったんですが、爆睡しちゃいました(笑)。
――考えが自罰的なのはMだからですか?
水森:マゾだからかなあ。でも、自虐とは思ってないんです。変態ですよ。ただの。デパートメントHも行きますし、変態イベントも行きます。緊縛されている身体が美しい、ボンデージ美しい、傷口美しいみたいな痛みがいいんじゃなくて、その痛みの後に残されたものが素敵だなって思っているんです。
――高尚ですね。その考えはAVに繋がりますか?
水森:AVに関しては本当にタトゥーだけど大丈夫かなって思っている中でデビューして、みんなにタトゥーを誉めてもらえて、みんなにタトゥーが入っている身体を見せられるっていう気持ちだけだったかもしれないです。
――それは見られて感じちゃうってこともあります?
水森:どうだろう?
――そこまではないですか?
水森:はい。AVデビューは友達にも言っちゃうくらいで恥ずかしくないことです。むしろ、みんなに言いたいくらい。エッチシーンを見て欲しいというより、作品として見て欲しい。
――それがたまたまセックスだったと。
水森:そうです。
――なかなか興味深い話ですね。今後も自分を見せていくことは続けたいですか?
水森:正直言って、今回はたまたまAVだったっていう感じで、タトゥーを前面に出しましたけど、AVじゃなくてもとにかく表現したいです。いままでタトゥーで自分を表現してきましたけど、タトゥーじゃなくても表現できたかもしれないし。いまは絵を習い始めました。
――じゃあ、他のメディアにもいろいろ出ていければと思ってますか?
水森:そう思っています。
――いろいろと深い考えがあるから、12月のデビュー作が出れば人気が出そうですね。
水森:そうなってもらえれば、ありがたいですが。
――今後、AVでやりたいプレイはあります?
水森:何だろうなあ? レズとか緊縛とかSMはやりたいですけど、そういうイメージが付くのが…。私、見た目だけだとタトゥーが入っている女の子には見えませんよね。だけど、脱いだらタトゥーが入っているっていうのを大事にしているので、マニアック系のプレイをやり始めたら、実はタトゥーが入っていますっていうイメージが崩れるんじゃないかなっていう不安があります。
本当はレズビアンとかSMプレイとかめちゃめちゃやりたいんですよ! 野外で犬を散歩させるように男優さんに首輪をさせて散歩させて、私の食べたものをフードボールに移して「お前、食えよ」とかやりたいんです(笑)。そんなことやっちゃったら、タトゥーとのギャップがなくなっちゃうじゃないですか。それだけはもったいないので、それはプライベートだけにして(笑)。プライベートでもやってないですけど(笑)。
――そういうプランがあるのは素晴らしいですね。
水森:とにかくかわいい女の子も好きなんです。ああ、やっぱり普通の痴女でいた方が私らしくAV女優でいられるかなと思います。
(インタビュー=神楽坂文人・公式Twitterはコチラ)