夜、例にもれず宅地化が進んでいる旧遊郭の暗く寂しい路地を歩いていると、十字路の街灯の下に70代と思しきおばちゃんが立っているのを見つけた。
「お兄さん、遊び? イイ子いますよ」
おばちゃんもこちらを発見するや、他のポン引きおばちゃんと同じようなセリフを吐きながら近寄ってきた。どうやら、新幹線口のおばちゃんが言っていた話は本当だったようだ。
「どんな子? 何歳くらい?」
「キレイな子よ~。エミちゃんて子で、歳は28歳くらいかな」
筆者の頭には、3カ月前に新幹線口で遊んだナースの顔が浮かんだ。
おばちゃんと2人、暗い路地にある小さなホテルに入ると、「ひょっとして、このおばちゃんが急に服を脱ぎ出すんじゃ…」と、ヒヤヒヤした。だがそれはなく、おばちゃんは小さな風呂に湯をためながらどこかに電話すると、金を受け取って部屋を出ていった。
ホッとしたものの、果たして「エミちゃん」はどんなコなのか。ハラハラドキドキのトキメキタイム。それを10分ほど味わったところで現れたのが、今回のヒロインだ。