そんな話から、お互いのセックス談義になった。
「彼氏以外とはエッチしたことないの?」
「もちろん、あるよ。この前も出会い系サイトで知り合った人とエッチした」
「えー、すごいねぇ」
「サラリーマンだったけど、いい人だったよ。でも、エッチは物足りなかったかなあ」
「元カレの体力と比べちゃダメだよ」
「うーん、って言うか早漏? すぐにイッちゃって、あれ、もうお終いなの? って感じだった。もうちょっと楽しめたら良かったんだけど。だから、2回目はないかなあ」
ナツキは性に奔放なようだ。
「ねぇ、たけしさん…」
「なあに」
「こんな話してたら、ムラムラしてきちゃった」
「おや、いまお家なの?」
「うん、自分の部屋」
「じゃあ一人なんだ」
「うん。ねぇ、オナニーしてもいい?」
会ったこともない男性とこんな話をするのもどうかと思ったが、ナツキはLINEを終えて、オナニーを楽しんだようだった。
そんな関係が続いて2カ月ほど経った頃、思いがけず九州に2泊3日で出張する仕事が入った。
「こんばんは。ナツキちゃん。今度、博多に出張で行くよ」
「えー、やったぁ。じゃあデートしよ」
仕事を終え、待ち合わせ場所に着いたことをLINEで知らせる。ものの2、3分でナツキは現れた。
ナツキは紺色のワンピースを着ていた。長めの髪を両側から三つ編みでまとめていて、それがとても可愛いかった。それまでに何度もLINEでやり取りしていたが、直接会ったナツキは送ってもらっていた写真よりも、あれっと驚くほどほっそりとしていた。痩せているのにグラマーといった感じだった。
「あれ、ナツキちゃん。もらった写真よりも、ずっと綺麗だねぇ、痩せたの?」
「ダイエットしてたって言ったじゃないですかぁ、ずいぶん体重減ったんですよぉ」
私と会うからと、一念発起してダイエットに励んだという。
「だから、すごくスマートなんだ。びっくりしちゃった」
「えー、嬉しい」