エロ体験談|出会って10分、生で合体

※イメージ画像:Getty Imagesより

エロ体験談『出会って10分、生で合体』投稿者:隔たり(25歳/男性)

 体内からあふれ出る汗が、暗闇の中にいる女の裸体に落ちていく。

 ある瞬間を境に、ダムが崩壊したかのように汗が流れ出る。


「そういえば家に入ったとき、なんかモアモアっとしてたな」


 このときになって気づく。外から車の走る音が聞こえる。暑いから窓を開けたい。だが開けたら、目の前にいる女の声が外に漏れてしまう。

 そうしたらこの家に住むこの女は、どうなってしまうのだろう。

 隣の家の人に何か言われるのだろうか。

 なんだか可哀想に思い、暑いのを我慢することに決めた。

 すると、僕の汗がただひたすらに女の裸体に落ちていく。

 そっちの方が嫌なんじゃないか、とも思うが、目の前の女の顔を思い出せない僕はただひたすらに腰を振っていた―ー。

※ ※ ※ ※ ※

 

 僕は、AVみたいなセックスがしたかった。

 それは、AVのような激しいプレイをしたい、という意味ではない。

 僕は、AVでよく見るシュチュエーションを体験したかった。

 たとえば、人妻と温泉旅行にいき、露天風呂でのセックス。同級生とAVを見ていたら、興奮してその流れでのセックス。マッサージに行って、勃起したちんこをみて興奮したお姉さんとのセックス…。 あげればキリがない。

 そんな興奮してしまうシュチュエーションが現実に起きるんじゃないかと、何度妄想したことか。

 だが、もちろん現実にはなかなか起こり得ない。

 それでも、自分が行動すれば体験できるものがあるのではないか、と模索していた時期があった。

 そんな僕が、「イケるのではないか?」と思ったのが「出会って4秒で合体」という人気AVのシリーズだ。

 もちろん、出会って4秒で合体なんて不可能に違いない。

 でも…。

 出会ってすぐにセックスすることはできるんじゃないか。

 そう思った僕は、「いかに出会ってから早くセックスをするか」を目標に行動を始めた。

 そして、その目標が達成できるであろう日が来た。

 僕は、連絡を取っていた女の住む家の最寄駅に向かっていた。その女とは初対面である。女はひとり暮らしをしていて、最寄駅から徒歩で1分もかからないところに住んでいるらしい。

 スムーズにいけば、部屋に入るまで1分。そこから何分でセックスに持ち込めるかが勝負だ。

 駅について女と会う。時間は19:00。適当に挨拶をすませ、女の部屋に向かう。女の言ったとおり、部屋までは1分しかかからなかった。

 時間は19:01。

 僕は「疲れた」と演技しながらベットに座る。女も僕につられてベットに座った。


「恥ずかしいから電気消すね」


 と言って時計を確認する。19:02。

 女は「え、あ、うん」と戸惑いながらも受け入れる。僕はベットの枕元に携帯をおき、電気を消した。

 想像以上に暗い。ひとり暮らしの部屋にしても小さいサイズの窓から、月明かりがさしている。そのか弱い光が、部屋の中の暗闇を強調させていた。

 女の方を見る。が、顔は見えない。そういえば、どんな顔をしてたっけ。思い出そうにも思い出せない。僕は今日会ってから、まったく彼女の顔を見ていなかった

 まあ、それはいい。僕は女にキスをする。女は何も言わずに受け入れてくれた。時間は分からない。

 出会ってすぐにセックスをしたい。そう考えたときに、僕は寂しがりやのメンヘラ女性を探すことにした。ネットで「寂しい」と呟く女は、経験上、押せばセックスさせてくれることが多かった。

 なおかつ、あまり可愛くない子であれば、かまう男も少ない。つまり競う相手が少ない。ちょっと優しくすれば、簡単に会い、優しい言葉をかければ、簡単にやらせてくれる。そんなイメージがあった。

 僕はマッチングアプリやらで、そういった女性をあさった。マッチングした何人かの中に、目の前の女はいた。

 やり取りを始めた最初の3通くらいは、優しいメッセージを送った。だが急にめんどくさくなり、「やり取りしていて、ものすごく会いたくなった。おれも寂しいから会いたい」と送った。

 「寂しい」という女性に「おれも寂しいから」と送るのが、当時の僕の鉄板のやり方だった。


「おれも寂しいから」「夜になると寂しいよね」「人肌恋しくなるよね」


 こういうワードに共感してくれた女に対し、「そしたら夜一緒にいたい」とストレートに送る。女は「私も一緒にいたい」と僕のことをわかってないのに、そう返信してきた。それが暗闇の中にいる女だ。

 「一緒にいれて嬉しい」と言って、2回目のキスをする。女は「うん」とキスを受け入れる。「今日は寂しくないね」と言うと、「うん、嬉しい」と女が言う。

 会話も時間のロスになるのでここら辺で切り上げ、キスをしながら女の服の下から手を忍び込ませ、胸を触る。その勢いで女性に服を脱いでもらい、同時に僕も急いでズボンを脱いだ。

 キスをしながら、女の胸を触る。女の胸は汗ばんでいた。胸を舐めるのはやめようと思った。

 それと同時に、意外にも暗闇の中でするキスが興奮することを知った。女の顔がわからないがゆえ、僕は想像を大きく膨らませた。

 モデルのような美人、アイドルのようなかわいい子。想像したら、僕のアソコはちゃんと勃起した。

 女の手を股間に誘導する。女は棒をしっかりと持ち、上下に動かす。女の舌の動きも早くなる。僕はすぐさま女のパンティの中に手を入れた。

 中指を割れ目に沿ってあてがうと、そこはほんのり濡れていた。だが、挿入するには、もっと濡らさねばならない。

 どうしよう…。

 僕は考える。このまま挿入できるかもしれないが、それだとなんか襲ったみたいでイヤだった。そういうことは絶対にしたくない。するにしても、相手には気持ちよくなってもらいたい。こちらの意図を悟られずに「ああ、気持ちいいセックスだった」と思ってもらいたい。どれだけセックスしたくても、そこだけは守らなければ…。

 その結果、僕はあるプレイを思いついた。

 シックスナイン。

 シックスナインならば、自分の強度を保ちつつ、女のアソコも濡らすことができるのではないか。僕は何も言わずに、女の股の中に顔をうずめるように寝っ転がった。

 女が戸惑ってるように思えたが、気にしない。僕は無理やり股の中に顔を突っ込み、アソコを舐めた。


「あっ…」


 女がバランスを取ろうとベッドに手をついたことが分かったので、僕は彼女の顔があるであろうところに向けて自分の腰を向ける。それで女は理解したのか、僕のちんこを持ち、激しくしゃぶりはじめた。

 負けじと女のアソコを舐めまくる。ここで問題が…。忘れていた。女はシャワーを浴びていなかった。

 きつい。女の、アソコの匂いがきつい。アンモニアみたいな匂い、というのだろうか。鼻をつーんと刺激する匂いは、僕の想像を越えていた。

 僕は気づいた。今まで舐めてきたのは、すべてシャワー後だった、と。

 初めての、生々しい匂いに僕は負けそうになった。だが、考えてみれば僕もシャワーを浴びていない。つまり条件は同じ。もしかしたら、彼女も僕の股間の匂いに耐えながら懸命にしゃぶってくれてるのではないか。

 そうだとしたら、なんていい子なんだろう。と思いつつも、僕は彼女の匂いに耐えれなくなり、鼻呼吸をやめた。

 もう限界だ。

 正直、濡れ具合なんてよくわからなかったが、もう耐えれない。僕は上半身を起き上がらせ、素早く女の股の間に移動し、ちんこをオマ〇コにあてた。ゴムはつけずに…。


ごめんなさい。早く合体したいんだ。ゴムをつけなければならない。それは分かっています。ただ、早く合体したいんだ。合体した後、いったん抜いてからゴムをつけますので。


 心の中で、そんな言い訳をした。

 この時期の僕は、生でヤルことを恐れていた。理由はいろいろあるのだが、ここで綴るにはヘビーな内容なので割愛する。とにかく、自分の快楽のみではなく、そのほかの事情も考えれるようになっていた。

 しかし、今は別。「出会って早く合体する」という目標を掲げていた僕にとって、ゴムをつける時間は大幅な時間のロスだった。

 自分の考えを守るか、目の前の目標を掴みとりにいくか…。

 僕はあてがったちんこを、ズブリと挿入した。生で。

 枕元に置いてあった携帯の電源をつける。そこに表示された時間を確認する。


『19:10』


 出会ってから10分だった。初対面の人と出会って、その女のアソコにちんこを入れるまで、たったの10分。たったの…。

 まさか、まさか10分で合体できるとは思っていなかった。何だかんだセックスにもっていくまでとか前戯とかで、時間がかかってしまうと思っていた。初めてのセックスから、前戯を意識している僕にとって10分というのは信じられない時間だった。

 僕は生挿入の快楽と憧れのシュチュエーションができたという達成感に大きく包まれた。そうなってしまったら、もうとまらない。あとは激しく腰をふるだけ。体内からどんどん汗が出る。体が熱い。生の快楽、達成感、暗闇、暑さ…。

 あふれ出た汗が女の裸体に落ちる。ポタポタポタと、どんどん落ちる。女は喘いでいる。窓は開けられない。エアコンのリモコンの場所なんてわからない。この汗をどうすればいいのだろうか。

 たとえば、相手が彼女だったら、「ごめん」とタオルを持ってきて体を拭いてあげるだろう。だが、目の前の女は彼女じゃない。というか、名前も顔もわからない。だから、何もしない。

 僕の汗を受け止める女は、いったい何を思っているのだろうか。

 出会って10分で僕に体を許した女は、何を感じているのだろうか。

 僕はただ腰を振る。快感がどんどん増していくのと同時に、頭の中に不安が広がっていく。 生挿入の不安、僕の独りよがりの達成感、顔が見えない恐怖、汗。少し前まで興奮材料だったものが、僕の中に不安を作り上げていく。

 そういえば…。

 この暗闇であれば、この女も僕と同じように「相手の顔が見えていない」のではないか。僕はちんこを抜き、真っ暗な中、自分のカバンを探す。それを見つけると、中からゴムを取り出した。

 急いでゴムをつけ、女の中に戻る。汗が女の体に垂れぬよう、僕は体をそる。暗闇から逃げるように目をつぶり、腰を振る。あっけなく、射精した。

 「挿入しなくても女性はセックスできる」という言葉を聞いたことがある。また、「男性は挿入して射精までしないとセックスではない」とも。

 焦ってでも滑稽でも、僕が女の中で射精をしたのはセックスを完結させたかったからだ。

 射精しなければ「出会って10分で合体」も達成とはいえない。そう思った。


「ごめん、シャワー借りる」


 僕はひとりで浴室に入る。電気をつけると、眩しい光に襲われる。慌てて目をつぶり、急いで汗を流して浴室を出た。

 服を着てスマホを見る。19:30。


「ごめん、行かなきゃ」


 急用ができたフリをして女の家を出た。女の顔も見ず、女の声も聞かずに。

 逃げるようにダッシュで駅に向かい(窓から女が見ていたので、本当に急用なんだと思わせるため)、電車に乗った。

 この日、僕は出会って10分で合体した。そして、出会って30分でセックスした女とサヨナラした。

 座席に座り、ほっと一息ついてスマホを見る。19:32。LINEを開くと、トーク履歴の一番上に『えりか(仮)』とあった。


あぁ、あの女、えりかっていうんだ…。


 なんだか急に怖くなった僕は、トーク履歴を削除してすぐさまブロックした。

 目標を達成したら切り捨てる。なんて最低な男なのだろう。その最低さを自分自身で嘆くのならまだいい。それを他者から指摘されるのが怖い。

 僕は、あの女(えりか)を切り捨てたのではなく、怖くて逃げたのだろう。

 急に寂しくなった。

 この弱さを温かく受け入れ、「大丈夫だよ」と抱きしめて安心させてくれる人がいたら…。

 無性に恋人がほしくなった。

 そういえば「今日は寂しくないね」と、あの女(えりか)に言ったけれど、結局ひとりにさせてしまった。きっと、彼女も寂しいだろうな…。

 その夜、僕は人生で一番寂しい夜を味わうことになった。

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