やがて饒舌になった彼女は、「一般企業で働くか、海外NPOでボランティアをするかで悩んでいるんです」などと言ってきた。
オレも酔っていたので、正直、マジメな話は面倒くさいなぁ…と思ったが、とりあえず、「まあ、一度は就職したほうがいいかもね。その社会人経験がボランティアにも生きると思うよ」とテキトーなことを言ってお茶を濁した
しかし、その無責任なアドバイスが彼女の琴線に触れたようで…。急に彼女の目がキラキラと輝き、「そうですよね! 貴重な意見、ありがとうございます!」とオレの手をギュッと握ってきたのだった
それでオレも「イケそうだ!」と思い、口説きモード全開に。店を出たところで、「ゆっくり話したいな」とホテルに誘ってみると、
「はい…。私も…」
と彼女がオレの腕をつかんできた。オレはゴクリと唾を飲み込み、近くのラブホに向かって歩き出した。
ホテルの前に着いたところで、もう一度彼女に「いいの?」と確認する。
「いいよ…」
そう彼女がうなずいたので、そのままチェックインした。
部屋にあった無料サービスの缶酎ハイを1本ずつ開け、改めて乾杯。その後、先にシャワーを浴びてもらっている間、オレは普段から持ち歩いている極薄のシリコン製コンドームを枕元にこっそりとセットした。
彼女と交代でシャワーをサッと浴びる。部屋に戻ると、彼女はソファに座ってテレビを見てくつろいでいた。