さりあチャンはスレンダー体型なのに、マッサージは力強かった。
手のひらや指がグイグイとツボを刺激してくるので、思わず声が出てしまう。
「ごめんなさい。痛かったですか?」
「全然痛くないよ。気持ち良すぎて声が出ちゃっただけだよ」
「腰も背中もすごく凝ってますよ。座って仕事している時間が長いんですか?」
「うん。パソコンの前で原稿を書いていることが多いからね」
「これはほぐしがいがありますよ。もう少し力を入れてみますね」
オイルをさらに塗りたくられ、その温かさで全身が火照ってくる。
そこへ彼女の力強いマッサージが加えられ、全身の血行がみるみる良くなっていくのが分かった。
背中と腰へのマッサージのあとは、脚だ。太ももの裏、ふくらはぎ、そして足の裏と、これでもかと念入りなマッサージが行われる。
「じゃあ、次は四つん這いになってください」
「は、はい。分かりました」
彼女のマッサージテクにメロメロになっていた筆者は、思わず敬語で答えてしまった。