――手マンについてはいかがでしょうか。
大島:僕は日頃から我々AV男優の功罪のひとつに「潮吹き」があると思っています。あれはAVの表現として発達したものであって、それが「=女性の気持ち良さ」とは思わないでほしい。手マンで大切なのは圧なんですよ。女性にストレスをかけない程度に、指で膣内に圧をかけるんです。これだけでたいていの女性は満足してくれるはずです。
――ガチャガチャと指を動かしてはダメなんですか。
大島:そうです。言ってしまえば膣内は内臓なので、そこは大事に扱わないと。しかも子供を産む大切なところですからね。
――クリトリスの愛撫はいかがでしょうか。
大島:クリトリスは千差万別で、人によっては過敏な場所。本当に弱いって女性もいますので、大いに見極める必要があります。中には「触られたくもない」という女性もいますので、「クリトリスが一番気持ち良いだろう」という思い込みは捨てたほうがいいですね。
――前戯から挿入へ移行するポイントを教えてください。
大島:恋人や夫婦など決まったパートナーなら生でいいかもしれませんけど、それ以外の場合は避妊や性感染症の問題も含めて絶対にゴムは装着したほうがいい。でも、ゴムを装着するときに気持ちが切れるのが嫌なので、キスなどをしながらゴムをつけます。そうやって流れを遮断せずに、気持ちが繋がったまま愛撫から挿入へとスムーズに移行するのがいいのではないでしょうか。
――体位はオーソドックスに正常位から始めたほうがいいですか?
大島:状況にもよりますけど、最初の体位はどうでもいいと思っています。僕は相手の気持ち良さそうな顔を見るのが好きなので正常位から始めることが多いですけど、後ろからやられるのが好きって女性ならバックから始めることもあります。
――相手の好きな体位を見極める方法ってあるんですか。
大島:バックが好きな女性は、自然とお尻を出してきます(笑)。それに気づけるかどうかが問題。相手が求めていることを察知するのに長けている男には2度目のチャンスがあるもんですよ。
――相手の気持ちを察知する能力は、経験でなんとかなるものなんでしょうか。
大島:中には天性の才能を持っている男もいるとは思うんですけど、大抵は経験を積むことで培っていくものです。そのときに大切なのは想像力。闇雲にセックスしているだけではダメなんです。相手のことをちゃんと考えることで上手なセックスができ、もう1回したいと思われる「おかわりされる男」になれるんです。
――挿入中の注意点などは?
大島:緩急が大切ですね。女性は単調な摩擦に飽きるものなので、オーケストラのようにいろいろなリズムを試すのがいいと思います。
――今回の作品では体位のバリエーションも幾つか紹介していますが、プライベートエッチでも体位の数は重要でしょうか。
大島:僕はそこまでコロコロ変える必要はないと思います。オマ●コというのもいろいろな形状がありますので、それぞれに合った体位というものがあります。だから僕は、ピストンしながらより痛くなさそうな体位を探します。それが見つかったら、後は続ければいい。
――大島さんのカラミには女性へのリスペクトが感じられますが、今日のお話を聞いて、よりその印象が強くなりました。
大島:今日の現場良かったな、楽しかったなって気持ち良く帰ってもらうことが、僕らAV男優の役目だと思っています。ハッピーに終わるのが一番じゃないですか。激しいカラミが見たいんだったら別の男優さんでいいと思いますので、僕は僕のやり方を貫きたいですね。
今回のVRではいろいろなことを言っていますが、観ている人には「良いところだけを取り入れてよ」という気持ちです。ただ、相手に対する思いやりは忘れないでほしい。
――29年目に突入して、女性に対するモチベーションは落ちないものですか。
大島:落ちないです(笑)。なにせオマ●コが好きですからね。僕自身、「その人のオマ●コだから見たい」という気持ちは初体験のときから変わりません。それが今の僕にとってもモチベーションになっています。
10,000人以上の女性と交わりながら、今も変わらず女性へのリスペクトを忘れない大島丈氏。その純粋で強い意志には頭が下がる思いだ。同時に「だからモテるんだろうな」とも感じた。彼の意志を少しでも継ぐことができれば、女性にモテるのかもしれない。
今回紹介した『【VR】男優歴28年、経験人数10,000人、大島丈が教えるセックスで本当に大事なこと10』はセックスのハウツー物だが、ここには男のモテ要素が詰まっている。
『【VR】男優歴28年、経験人数10,000人、大島丈が教えるセックスで本当に大事なこと10』(KMPVR-bibi-)