全国のちょんの間を取材した時に撮った写真をこのコーナーで使わないのはもったいないと、今回はそんな写真を中心にまとめてみた。文章と合わせて視覚的にもお楽しみいただきたい。今回は川崎の堀之内と南町だ。
横浜・黄金町や前回の(※)町田のたんぼと共に、関東三大ちょんの間街のひとつであった残りの一ヶ所が、川崎の堀之内と南町だ。言わずと知れた首都圏第二位のソープ街であり、今や若い人たちはまったく知らない「タケちゃんマンの歌」でも唄われたあの街でもある(笑)。
※前回の記事↓↓↓
大阪の五大新地は、現代に残る遊郭として風俗好きでなくとも有名だが、実は関東にもかつては「三大ちょんの間街」と呼ばれる街があった。その代表が横浜の黄金町であり、川崎の堀之内である。そして残るひとつが、町田の「たんぼ」と呼ばれる街だった。
隆盛時には大和撫子はもちろん、アジア系に金髪白人、そして黒人の女のコまでがガラス戸の向こう側に立っては、「オニサン、チョットマッテ!」と声をかけてきたものだ。
ソープランドとちょんの間が並ぶ光景は、筆者の知る限り、全国的に見ても川崎だけだ。その路地はソープ街の端っこから真ん中を貫いて反対側の端っこまで、「ズラリ」というよりは点々とピンクのネオンに包まれた小さな店が並んでいた。週末の夜ともなれば、ちょんの間の見物客とソープの客引きや入湯客、湯上り客が交錯し賑わった。もはや10年以上前のことである。