編集部にその電話がかかってきたのは、午後1時ごろだったと記憶しております。
「赤羽在住なんですけど、モデルの面接受けたくて。今日の3時ごろ、赤羽に来ていただくことは可能ですか?」
電話の主は39歳だという主婦。普通は編集部のある上野まで出向いてもらうんですが…たまにいるんですよ、電車賃がもったいないんだか、「こっちまで来てくれ」っていう素人さん。
もちろん忙しい時期だと断るんですが、その日は暇だったんですね。「3時に赤羽ですね、いいですよ、おうかがいします」と答え、駅前で待ち合わせすることにしたんです。
「あの…川田さんですか? お電話した泉です」
僕が目印に持っていた、雑誌を入れた茶封筒を見つけて声を掛けてきたのは、
(おわ! 思ってたのと違って…中々の美人なんですけど!)
ってな美熟女。ゴミゴミした下町イメージの赤羽(赤羽在住の方、ごめんなさい!)に似つかわしくない、なんなら銀座で買い物してそうなセレブっぽい人妻さんだったんです。
当時の僕の年齢は35歳。4つ年上のキレイなお姉さんを相手にエロ本モデルの面接をすることになって、ドキドキしながらカラオケボックスに行きました。以前、同じく出張面接でカラオケボックスを利用したときに起きた美味しいハプニング(※)を紹介しましたが、
※出張面接でカラオケボックスを利用したときに起きた美味しいハプニング記事はこちら↓↓↓
読者の皆さんは、カラオケボックスで女とイチャイチャした経験、おありでしょうかね? 扉に鍵こそないものの、密室といえば密室のカラオケボックス。付き合い始めの彼女と歌いにいって、ふたりっきりなのをいいことにべろべろチューしておっぱいモミモミ…なんて、よくある話ですよね。
(もしかしたら今回も、なにかが起きちゃうかも?)
なんて淡い期待があったのも確か。でも、まさか相手にリードされるカタチで、その妄想が現実になるとは思ってもみなかったんです。
(やべぇなぁ。美人相手だと、なんで緊張しちゃうんだろ、俺って)
なんて思いながら面接を開始しようとしたとき、彼女がこんなことを聞いてきたんです。
「エッチな本の面接だし、もっと恐そうなオジサンが来るのかと思ってた。川田さんっていくつなの?」
「え、えっと…35歳です」
「やだぁ、私の弟と同い年。なんか親近感湧いちゃうな」
そう言って僕の顔を見つめ、ニッコリと笑う泉さん。
(くはぁ。実際にこんなキレイなお姉ちゃんがいたら、間違い起こしちゃうかもなぁ)
と、すっかりヤラれてしまった僕。