「よし! じゃあ、とりあえず採用かな!」
「本当ですか!?」
「うん、これからよろしくね。ちなみに、未経験のコには必ず講習を受けてもらってるんだけど、これから時間大丈夫かな?」
「講習…。はいっ! 大丈夫です!」
こうして、風俗未経験の18歳を講習することになった。
※ ※ ※
いつも講習で使うホテルに入ると、
「うわ、すごい」
と、ともかは声に出して驚いた。
「あれ? ともかちゃん、ラブホは初めて?」
「はい…。いつもは相手の家とかなので」
キョロキョロと辺りを見回すともか。
初めての空間に興味津々のようだ。
「こんなにベッドって大きいんですね!」
「そうだね。ラブホテルは大きなベットが置かれてることが多いね」
「寝心地も良さそうです。うわっ! お風呂もすごい!!」
「あはは。ちなみに、ジェットバスでLEDもついてるよ。見てみる?」
そう言いながらお湯を張る。
こんなにキラキラした目で楽しんでくれるならと、講習の前にいろいろ教えることにした。
「ちなみに、これがルームサービスね」
「こんなにメニューあるんですか!? ちょっとしたファミレスですね」
「最近は食事メニューに力を入れてるところも多いからね。著名なシェフが監修してるところもあるんだよ」
「下手なビジネスホテルよりいいかもしれないですね」
「あはは、確かに。ここ数年でクオリティが格段に上がったからね。少し前にラブホ女子会とかも有名になったしね」
18歳の女のコにラブホについてアレコレ教えるのは、なかなかできない経験で面白い。
とはいえ、長く話し込んでしまうわけにもいかないので、ここらで接客の基本を教えることにした。