風俗業界で常につきまとう問題、それは働き手である女性不足だ。
毎年多くのデリヘルが開業するが、働き手も、そして利用者も減少しているのが現実だ。
とはいえ、悲観してばかりもいられず、店舗責任者は一人でも多くの女のコを集めなければならない。そのための効率的な手段のひとつが、「引き抜き」だ。
文字通り、他店の女のコを「自分の店に来ないか?」と誘うこの行為。風俗で働いていないコを口説くよりも手っ取り早いため、スカウトの手段としてはかなり有効だ。
もちろんリスクは高く、バレれば間違いなく店舗間のトラブルに発展する。それを防ぐためには、いろいろと気をつけなければならないことがある。
ということで、今回は筆者が過去におこなった引き抜きのお話だ。
【激安店の看板嬢・カオルの場合】
店長は、休みが定期的に取れるものではない。
スタッフの休みの兼ね合いなどがあり、どうしてもバラつきが生じてしまうのだ。
そのせいでプライベートで友人と計画を立てて遊びになんていけないし、現場で対応しきれないトラブルがあった場合は、休みの日でも出勤を余儀なくされる。
となれば、たまに取れた休みの日に何も予定が入っていないこともままある。
「うーん…。しょうがない、仕事するかぁ…」
特に予定も入っていない休日。自宅のベットで寝転がりながら、スマホで風俗店を検索する。
仕事と言っても一般業務ではなく、めぼしい風俗嬢を探して、引き抜き交渉をかけようと思ったのだ。
…
……
「…利用は初めてです。はい。それじゃあ、〇〇ホテルに一時間後でお願いします」
電話したのは、初めて利用する激安デリヘル。相手は、60分で9000円、それに特別指名料が5000円、総額14000円の女のコだ。
激安デリヘルとしてはかなり高めの値段だが、ランキング2位に君臨しているところを見ると、ただ高いだけの風俗嬢ではなさそうだった。
こればかりは、実際にプレイしてみないと分からない。電話を終えると、すぐにホテルに向かった。
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