受付を済ませて案内されるのは、一見バーカウンター風の細長い待合室だ。カウンターの前は黒い鏡張りになっていて、「ナンジャコリャ?」と思っていると、ブザーが鳴ったその瞬間、目の前に、
ひな壇に座る10人ほどの女のコが現れるのだった!!
鏡だと思ったのは実はガラスで、黒いカーテンが上がると、向こう側のひな壇が現れるという仕組みだ。女のコは全員、海外ブランド風のブラウスの制服を着て、うつむいていた。
「ほっほー、これが有名な顔見せシステムか~」
昔も今も、店舗型風俗店では写真で女のコを選ぶのがせいぜいで、生の女のコを見て選べる風俗店は非常に少ない。まして当時は、ポラロイドの画質の悪い写真が主流だった。
そんな中で、ひな壇で女のコを選べるタイやマカオなどアジアの風俗にハマっていた筆者には、日本の風俗店でもひな壇で選べることに、非常に興奮したものだった。
しかし、残念なことに、女のコは全員うつむいていて、肝心の顔がまったく見えない。わかるのは、「太っているか、いないか」という程度の大雑把な身体的特徴のみ。
「アジアの風俗店なら、笑顔で手を振ったり手招きしてくれるのに、これじゃ何にもわからないじゃん…」
一緒にカウンター席に座った同志たち(客)は、常連なのか口コミがあるのか、次々に女のコを決めている。なのに、筆者は戸惑うばかり。
するとそこに、またしても同店名物が現れたのだ。
「○番の女のコ、サービスいいという評判ですよ」
耳元で誰かに囁かれ、驚いて振り向くと、そこにはガードマンが立っていた。