【元デリヘル店長の回想録】売れていなかったオタク系キャストを人気嬢に育てた話

※イメージ画像:Getty Imagesより


 どこのデリヘルにもオプションにコスプレがあると思うが、読者の皆さんは利用したことがあるだろうか。

 そもそもコスプレに興味があったり、シチュエーションに萌える人が利用するサービスなわけだが、お店にいた人間からすると、一カ月で片手で足りるくらいしかオーダーが入らない、どちらかと言えば人気のないオプションだった。

 そんなコスプレも、ある条件が揃えば大きな効果を発揮することがある。今回は、売れていなかったオタク系キャストを人気嬢に育てた時の話だ。


【風俗嬢をプロデュース! ~オタク系キャスト、アリサの場合~】


 事務所でデスクワークしていると、


「店長! お願いがあります!!」


 と鬼気迫る表情で詰め寄られた。

 声の主は、入店2カ月のアリサ。サラサラで胸元まである長めの金髪と色白の肌、黒を基調としたパンクっぽくかつ露出の多い服装の彼女は、いかにもオタっぽく、好き嫌いが分かれるタイプの女のコだった。

 せっかく顔は可愛いのに、趣味の主張が激しすぎて指名が伸び悩んでいた。


「新規のお客さんをもっとつけて下さい!」

「またえらくストレートなお願いだね(笑)」

「だって…新規のお客さんが付かなきゃ、指名も返せないですよ」

「うーん。そうだねぇ…」

 アリサに本指名を返す力は十分にあると思っていた。

 ルックスもスタイルも悪くないし、接客もアンケートを見る限りしっかりしている。

 ただ、服装の雰囲気や化粧の感じが一般ウケしにくく、どうしても顧客を選んでしまうところがあった。

men's Pick Up