「アカリ、動くよ…」
「んっ…んんっ!」
いまや最高潮になった興奮を、そのまま腰の動きで伝える。
いつもは優しくゆっくり動くのだが、今日はもうそんな余裕がなかった。
性欲を爆発させるように激しく腰を振った。
「あっ! あぁっ! ちょっ、激しっ…あぁん!」
アカリはシーツをギュッと握りしめ、恍惚の表情を浮かべた。
その姿がなんとも可愛くて、もっと感じさせたくなった。
「んっんん! 気持ちいよぉ…、あぁんっ!」
トロンとした瞳で私を見つめるアカリ。
少し休憩しようと腰の動きを軽く止めると、体勢を入れ替えられた。
仰向けになった私に、アカリが跨ってくる。
「えへへ、今度は私が動く番!」
そう言うと、アカリは自分でペニスを挿入し、腰を激しくグラインドさせ始めた。
ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ。
下品な音とアカリの喘ぎ声が耳に響く。
「ふあぁっ! あぁ! あっあっ…きもち…気持ちいいっ!」
ここまで彼女が楽しんでいると、旦那が可哀そうにも思えてくる。
平日の昼下がり、まさか自分の嫁が他人の男に跨って腰を振ってるなんて
想像もしないだろう。
まぁ、その旦那とのセックスレスが原因でこうなっているんだが…。
快感をむさぼるアカリを見つめながら、そんなことをぼんやりと考えていると、我慢の限界は唐突に訪れた。
「あっ、やばい! アカリ、イッちゃいそう!」
「イイよ、イッて、いっぱい出してっ!」
彼女の甘い声を引き金に発射。一気に放出された精液は、すべて薄いゴムに注ぎ込まれた。
「すごい…まだ中でビクビクしてるよ」
「あはは。めちゃめちゃ気持ちよかったからね…アカリは?」
「気持ち良かったに決まってるじゃん(笑)」
ふたりの間に、心地よい疲労感が広がる。
その後、時間の許す限り、ベッドの上でまどろんだ。
(文=小鉄)
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