――フリーになるにあたって参考にした人とか、迷った時の道しるべみたいな言葉とかありますか?
ねね:一時期、占いに行ってた時があって…人間的に弱かったのかな。その頃から顔出しで営業してたので、いろいろバレたら怖いって相談したら、「それ以上にいいことがあるから大丈夫」って言ってくれたんです。
母に相談した時も、同じように言ってくれて。独立するとイヤなこともあるけど、それ以上にいいことがあるからって。「ワーワー言う奴らは、自分の幸せには関係ない人間なんだから、そんなこと気にしないで堂々とやりなさい」って。お客さんの奥さんから電話来ちゃった時とかも、「ちゃんと届出出して商売してますって言ってやればいいじゃない」って、母が応援してくれました。
――心強いですねー。じゃあ、そもそも風俗業界に入ったのも、フリーが目的だった?
ねね:そうですね。それと単純にSMが好きだったってこと。だからSM以外の風俗はまったく興味がないですし、面接に行ったことも、働こうと思ったこともないんです。
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店に在籍するということは、安定の反面、縛られることも多い。フリーである方が、お客さんのアフターフォローと関係性をうまく構築できる可能性が高い。すべて“フリーになるために”動いてきた女王様。次回はいよいよ男の「性」を変えるあの技の登場だ!
(取材・撮影=松本雷太)