彼女を連れて繁華街にある喫茶店に入った。
クーラーが効いた、コミケ会場とは大違いの快適な環境だ。
「レイカちゃんって、今なんの仕事してるの?」
「事務員です、バイトなんですけどね」
「アニメグッズとか、結構お金かかるんじゃない?」
「そうなんですよ。だから、ちょっと男の人に援助してもらったりとかしてます(笑)」
「えっ、援助って…」
「ご想像の通りだと思います(笑)。引きました?」
まさか援交の熟練者だったとは…。
だが、それなら話は早い。
「レイカちゃん援交でトラブルとかない?」
「まぁ日常茶飯事ですねぇ。お金が足りなかったり逃げられたり…」
「実は俺、デリヘルの店長なんだけど、うちで働いてみない?」
「えぇっ! そうなんですか!?」
「黙っててごめんね。でも、うちならそんなトラブルを避けてお仕事できるよ」
「確かにそろそろ自分で男の人探すのは難しいと思ってたし…。いいですよ!」
よしッ!!
勧誘が見事に成功し、心の中でガッツポーズ。
さらに、勢いに任せてたたみかける。
「ちなみに、レイカちゃんは風俗店で働くのは初めてってことだよね」
「そうですね。お店で働いたことはないです」
「一応、未経験者には講習が必要なんだけど、その相手が俺でも大丈夫?」
「はい、大丈夫ですよ♪ むしろ店長さんの方が安心できていいです!」
素晴らしいっ!
びっくりするくらいトントン拍子で話が進む。
心の中で小躍りしながら、ラブホテルに向かうことになった。
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