「童貞戦線、異状なし! 混沌とした現代社会を徒手空拳で生きる無頼な生き様を読む」
カリスマデザイナーとして多数のコミックスや書籍の装丁デザインを担当し、還暦目前の童貞としてテレビ、ラジオ、雑誌など多数のメディアで取り上げられている山口明氏。
■山口明(やまぐち・あきら)
1960年7月10日生まれ、58歳。生粋の童貞(プロ童貞)。
『ザ・ワールド・イズ・マイン』(新井英樹)『妄想の花園』(楳図かずお)『捨てがたき人々」(ジョージ秋山)『史記』(横山光輝)など名だたるコミックや書籍の装丁を手掛けるデザイナーとして活躍後、2017年に廃業宣言。現在は親の介護に専念している。携帯もパソコンも持っていない無頼派。2018年、自身のファッションブランド・OLDCHERRY PUNKを設立。
そんな山口氏の自伝『ワイルドチェリーライフ 山口明 童貞力で一億総クリエイター時代を生きる』(著者:市川力夫/発行・発売:出版ワークス)が出版される。
■市川力夫(いちかわ・りきお)
「映画秘宝」など多数の媒体で活躍しているライター・編集者・デザイナー。映画『怪談新耳袋殴り込み!劇場版魔界編』(2013)では監督を務めるなどマルチな才能を発揮している。山口明とデザインチーム「SUPERBAD」、ギンティ小林と共にショック映像チーム「スーサイド・ララバイ」を結成し、活動を続けている。
デザイナーとしてだけではなく、“童貞力”を発揮した独自の視点と発言にも注目が集まる山口氏。以下に、氏の発言の一部を紹介する。
「ノストラダムスの大予言って俺が童貞を失うことだと思っていた」
「不思議なことに年を取れば取るほど周りは華やかになった」
「悪魔に童貞を売った」
「ずっと頂点にいるなんてありえない 自分がダメになったことを見極められないといけない」
「居合の達人っていうのは、闘う前からすでに相手を斬っているものよ。俺も女を見たとき、すでに(脳内で)抱き終わっている」
「セックスって、もうダサいよね。原始的な行為でしょ。だから、人間が洗練されていくほどしなくなる」
「ロックってマイノリティなものでしょ? 誰にも理解されなくてもいい、常に少数派な生き方ができる人間がロックなんじゃないかな。俺が童貞であるようにね」
山口氏の計り知れない人間力を徹底的に取材し、劇的に変化を続ける男女問題、やがて人口の約4割が独身世帯「ソロ世帯」になると言われている社会をポジティヴに生き抜くための指南書が本書だ。
出版元が「平成最後の奇書!」と高らかに謳う本書だが、どういった経緯で企画されたのだろうか。担当編集・松原氏に話をうかがった。