ピンク色の部屋の中は、それほど狭いということもなく、テレビがあって、歯医者かなにかの待合室みたいな雰囲気。
女のコたちは悪びれるそぶりもなく、筆者たちに目を向けたあとは、すぐにテレビに視線を向けたり、さっきまで隣の女の子としていたであろうおしゃべりの続きを楽しむのでした。
タイやマカオのソープのひな壇に座っている女のコたちのように、なんとか指名してもらおうと愛想を振りまいたりするでもない。また、歌舞伎町や名古屋の出会いカフェの女のコみたいに、客なんか無視したフリしてマンガやスマホの世界に没入するでもなく、ちょっと楽しそうとも思えてしまう、不思議な世界でした。
店の形態は、かつて横浜の長者町の飲み屋ビルにあった、隠し扉のちょんの間と同じ発想でしょう。こんな偽装工作をしないと風俗が営業できないという証であり、それくらい厳しく取り締まられているということ。女のコたちは多分、中国の田舎町からの出稼ぎと思われます。
しかし、問題はそこから。その食品置屋からラブホとして使える旅社(小さなホテルみたいなもの)までが、徒歩でけっこうあるんです。