【ルームシェアしているふたりの家へ】
酒も肉もいい感じでお腹に溜まり、そろそろ店を出ようかと考えていたところで、あずさが口を開く。
あずさ「てんちょー! あたしたちのお家でもうちょっと飲みましょー!」
いずみ「ちょっとあずさ! 迷惑でしょ!」
いや、嬉しいです!!
と、声を大にして言いたいところだが、ここでガッツいては店長としての威厳が…。
平静を装いながら、行きたいという意思表示を行う。
「いやー、俺もふたりとはまだ飲みたいけど…。いずみちゃん、俺が行ったりしたら迷惑だよね?」
あずさを引き留めようとする、いずみの方へ言葉を投げる。
この子さえOKすれば、なんとか転がり込めるだろう。
いずみ「い、いえ! 私は全然嬉しいですよ! 店長が迷惑がってないかなって思って…」
「そんなことないよ。じゃあ、ちょっとだけお邪魔してもいいかな?」
あずさ「いえーい! じゃー行きましょー!」
明らかに酔っぱらっているあずさを引っ張り、3人でタクシーに乗り、彼女たちがルームシェアしているという自宅へ向かう。
扉の前まで来ると、いずみはあずさと一緒に玄関に入り、私に
「ちょっとだけ待っててください!」
と告げて、部屋の奥に入って行った。
おそらく、散らかっているから片付けさせてくれ、という意味合いなのだろう。
数分して奥から「どうぞー!」という声が聞こえ、私は靴を脱いで足を踏み入れた。
リビングは綺麗に片付けられており、大きめのL字ソファーが置いてあった。
「こんなに綺麗なら、片付ける必要もなかったんじゃない?」
あずさ「私もそー言ったんすけどぉ…」
いずみ「あんなに下着が散乱してる部屋に、店長招けるわけないでしょ!」
いや、それはぜひ見たかった…。
悲痛な思いを心の中で叫んだ後、早速3人で飲み直すことに。
外で飲んでいた時よりも、自宅でリラックスして話せる分、彼女たちはどんどん酒が進んでいった。
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