【IT駆使して絵日記で営業】
――働く側としてのお店選びで大事なことってなんですか?
ぷりん:本指(本指名)のお客さんは大切だけど、それだけじゃなくて、ネットや写真指名、フリーのお客さんも入れる余地を残しておいてくれる店ですかね。本指客も飽きるから、その時になって焦らないためにね。
――キャバクラもフリー客が入らないと流行らないって言いますしね。
ぷりん:そうですよね! 逆に、店的にありがたい女のコっていうのは、指名客を持ってて、週刊誌・スポーツ紙・全国紙に顔出し可能なコ。そんなコなら広告も出せるから、店も大切にしてくれるんですよ。
――ぷりんさんは以前から顔出しで、ブログもやってますよね?
ぷりん:最近はSNSやブログやるのは当たり前だけど、私は15~16年くらい前に始めたんです。最初は、紙にペンとかで絵日記みたいなの書いて、それをスタッフさんがネットにあげてました。まだブログっていうモノがあるかないかの頃ですね。あのスタッフさん、先見の明があったんですね(笑)。
そのあと自分で3万円払ってホームページを作ってもらって、お店を移ってからもリンクしてもらうようにしたんです。そしたら、それを見て来てくれるお客さんが増えたんですよ。
その時の店長にも、「なんでお前はそんなに客がくるんだ?」って不思議がられたんだけど、ブログのおかげ(笑)。ブログの利点って、初対面でもブログを見ていれば、私のことや性格を知っててくれるじゃないですか。それ見ておもしろいと思って来てくれるんで、その時点で若干心は掴んでるのかなって(笑)。
――ブログのネタってどんなのですか?
ぷりん:女のコネタに特化しないことです。例えば、ネイルのことなんか書いても男性は興味ないじゃないですか。だから、お笑いとか野球とか、教習所通って免許をとる過程とか…。
――あっ、それいい!
ぷりん:「今日脱輪した~泣」とか、クルマネタは鉄板ですね(笑)。あと、学校のことなんか書くとウケましたよ。大学は一度辞めたんだけど、通い直したんですよ。そしたら応援してくれる人がすごい増えたの。
その時言われたのが、「学生はズルイ」って。応援はしてもらえるし、店休んでも学校があるから「休みの日にどこそこ行こう」ってお客さんに誘われないし(笑)。大学生なら、高級店に入る方が人気あがるかもしれないですね。
――今でもブログのお客さんは多いですか?
ぷりん:SNSも多くなってるから様々ですね。今のSNSのいいところは、LINEやTwitterのダイレクトメッセージで直接コミュニケーションを取れるところなんですよ。お店でどんなことをしたいかとか、あらかじめ相談できるじゃないですか。「70分でアレとアレとアレやりたいんだけど」っていうお客さんに、「それじゃ100分ないと忙しいかも」とかね。
風俗で働く女のコしか知らない情報網に、風俗ブログの先駆者としてのおもしろ話。話題は尽きず、後半戦は苦労話からメンタルな部分に切り込んでいく。
(写真・取材=松本雷太)