翌日にも取引先との商談があるため、とりあえず部屋に入って仕事の準備をする。それからホテルのレストランで夕食をとって、部屋に戻った。すると、何もすることがなくなり、手持ち無沙汰になった。
そこで俺はホテルに大浴場があることを思い出し、風呂へ逃げ込むことに。だいぶ時間をつぶして部屋に戻ったが、彼女は普通に起きている。このとき22時くらいだったので、起きていてもおかしくないが。
会社の後輩とはいえ、ホテルの部屋で2人っきりのシチュエーションはかなり気まずい。何げない会話を交わそうにも、何を話していいかわからない。「もう寝るしかない」と思ったとき、
「〇〇さんって、彼女いないんですか？」
と彼女が話しかけてきた。
俺はまるで合コンのようだと思い、つい笑ってしまう。すると彼女は、「なんで笑うんですか？」と不機嫌な表情になり、「予約、間違えたワケじゃないですよ…」と小さな声で言ってきた。
「え!?」
と俺が驚いていると、いきなり彼女が抱きついてくる。そして、「今日の出張、楽しみにしてたんですから」と、さらにカラダを密着させてきた。
