そんな状態で腰を振っても息子は萎むばかりで、結局、中折れする事態に。誌面を構成するだけの写真は撮れたし、粗マンっぷりにニューハーフへの幻想はすっかり醒めたし、もう帰りたかったのだが、カヨにとって中折れはかなり屈辱だった模様。自分の体の何が不満だったのかと、般若の形相で問い詰めてきた。写真で欲情させると豪語しておきながら目の前の男が萎えたのだから、相当腹に据えかねたのだろう。
「フェラで感じておきながら中で萎えるってどういうことよ!」
と怒る様は男の威圧感と女の理不尽さを混ぜ合わせたようで、非常にゲンナリ。面倒なので適当に謝り倒して逃げ出し、電話とメールを着信拒否に設定した。
写真を現像して並べてみたら、撮影時には気づかなかったアラがちらほらと見えた。胸は露骨に整形だし、体つきも女にしてはゴツゴツしている。仕方がなく修正を入れまくったら、今度はサイボーグのような具合に仕上がってしまった。写真を見る度にカヨとの駄セックスを思い出すのでボツにしたかったが、残念ながら予算の関係でそれも叶わなかった。
何とかやれるだけのことはやってどうにか掲載したものの、「女っぽくない」「顔はいいが体は偽物っぽい」と読者アンケートでは散々な結果に。“元男だとバレないよう修正を入れても、存外バレるものなのだなぁ”と妙に感心した。
(文=伊藤憲二)
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