【ガチンコ素人ハメ撮り地獄変】個人撮影サイトに蔓延る姫気質な女

 訳の分からんアニメの衣装を脱がす度に、シホは「自分はいかにモテるか」について延々と語るようになっていった。金で脱ぐのではないというポーズのつもりなのだろう。合いの手を打つ度にチンコが萎える。「自分はコミケでカメコから人気だった」「芸能プロダクションからスカウトされた」などという話を安いホテルでカメラ抱えた不審な男相手に述べる切なさよ。今風に表現すれば「オタサーの姫」というのはこういう手合いを指すのだろうか。

 生憎、エロ本編集部はオタサーではないし、そこで働く筆者もオタクではない。女の裸で飯を食う人間に童貞のようなリアクションを求められても無理がある。

 痛々しい姫の架空の武勇伝を適当に流していたのだが、いざハメ撮りをしようという頃には寝言を聞かされ続けたストレスがマックスに達していた。何かしらの方法で天誅を下さねば不快感で死んでしまう。

 散々並べられた与太の中でおそらく事実だと思われる部分は、彼女のコスプレ愛だった。モテ話には何らリアリティがなかったが、衣装については微に入り細を穿つ真実味があった。写真映えも考え、彼女のコスプレ衣装にブッカケを決意した。

 だが、下手にコスプレ愛が強いため、衣装を着てのセックスは断固拒否。ライトエロで釣ったゆえに、ハメ撮り用の汚されても平気な安い服ではないらしい。

 こちらとしても「素人のコスプレ売春が横行している」という趣旨の原稿を書くというのに、全裸の写真では話にならない。何とかせねばという焦りがシホに伝わったのか、途端に強気な態度へ反転した。

 
足元見やがって、クソが。

 
 土下座せんばかりの交渉で何とか小道具の着用を許可してもらい、フィニッシュは胸元のリボンへ。赤いリボンが白濁液に染まる様を連写したら、シホは当然キレた。もう用はないので、馬耳東風と聞き流しホテルを後にした。

 後日、誌面掲載後に「コスプレにブッカケするとは何事か」と愛好家の皆様から怒涛のクレームを頂戴した。報復は何も生まないらしい。
(文=伊藤憲二)

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