【元・エロ本編集者による制作備忘録】
2000年代初頭、出会い系サイトを筆頭にさまざまな形態の売春が生まれていた。そのひとつが個人撮影の募集だった。
元々はアマチュアカメラマンがコスプレしたネーチャンを撮りたいという願望から生まれたものだが、インターネットの急速な普及やカメラマンたちの「より過激な写真を撮りたい」という願望が相まって、気付けばハメ撮りOKな売春の温床となっていた。
純粋にコスプレを撮りたい・撮られたいという人種もいるにはいたが、片っ端からサイトを眺めていた中では少数派で、当時、「カメラマン募集」という言葉は出会い系サイトにおける「割り切り」「サポ」と同じ意味を持っていた。ハメ撮りを生業としている身としては、
「カメラ抱えてセックスして何が面白いのかねぇ」
と特段意に介していなかった。
単純にエロだけを考えるならハメ撮り前提の女を捕まえても仕方がない。どんなビッチでも素人ならば撮影されることに抵抗があり、恥ずかしがる様は興奮を高めるスパイスになる。素人モノのエロに堂々とした態度は需要がないのだ。
おまけに、建前とはいえ撮影モデル募集サイトはコスプレが主流。素人を謳っておきながら誌面でコスプレをさせると、途端にヤラセじみてくる。苦労してガチンコで素人を捕まえているのに、わざわざ誤解を招くに及ばない。しかし、コスプレが主流なサイトを取材して素っ裸の写真を掲載してもつまらない。
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