筆者についた女のコは、今、目の前を通り過ぎた美女とはまるで違う、チンチクリンな三十路のタイ人妻でした。目の前というか、隣の現実を、最初は理解できなかったのですが、週末のド深夜に店に入って来て、いい女つけろと言う方がムリというものでしょう。その代りというか、キャバクラやピンパブと違って、太ももをなでなでしてもオッパイをツンツンしても怒らないのは、他の客がもっとエグイことをしているからに他なりません。
ここはJR宇都宮駅裏、通称「東口」にある某アジアンパブです。ホテルが建ち並ぶ街の裏路地には、酔客やヌキ客がたむろし、そこで客引きに声をかけられ、連れられて来たのがこの店でした。
最初は、お世辞にも美女とは呼べないと思ったのですが、焼酎の水割りの杯を重ねるごとに彼女がカワイク思えてくるんです! この焼酎、何か入ってるんじゃなかんべか?
店のカンバンの時間が近づくと、ママが客席を回って何かを聞いている様子。筆者の席にも回って来た。
「オ店終ワッテカラ、女ノコ遊ビ行ク? ショート2万円ヨ」
連れ出しの予約を取りに来たのです。そして、完全に酔っぱらった筆者は、調子に乗ってお願いしてしまうのでした。
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