現れたのは、出会い系アプリのプロフィール写真通りの女の子。少し筋肉質な感じがするが、黒人の女の子はだいたいそんなものだ。
ぼくは特に気にとめることもなく、彼女を招き入れた。
【宿のスタッフの不審な対応】
その日泊まっていた安宿にはバーが併設されていた。部外者を部屋に連れていくことはできないが、バーで飲む分にはOKだ。
アフリカの首都レベルの大きな街を暗くなってから徘徊するには危険がともなう。そのため、宿まで来てくれるという彼女の申し出に甘えることにした。
飲み物を買いに彼女と一緒にバーカウンターに行くと、いつもフレンドリーなスタッフの態度が少しおかしかった。
怪しいものでも見るかのような視線を彼女に向けている。
スタッフ「…友達かい?」
スタッフは彼女ではなくぼくに聞いてきた。
JOJO「う、うん…そうだけど…。ここで飲むだけだからさ。心配しないでよ」
いつも「Enjoy!」と笑顔でドリンクを渡してくるスタッフは、このときなぜか無言だった。
きっと変な女を連れ込んでいるとでも思われているんだ…。
【部屋に行きたいと言い出す女】
ぼくはビール、彼女はジュースを頼んでテーブルについた。
さて、じっくり話しますか!
ぼくがモザンビークに来た理由、彼女の仕事などの話を少ししたところで彼女はこう言った。
女「ここ蚊が多くない? 少し寒いし、私部屋に行きたいわ」
席についてからおそらく5分ほど。ぼくは怪しい雰囲気を感じとっていた。
JOJO「ごめん。おれ貧乏旅行してて、この宿でも部屋はないんだよね。テントに泊まっててさ」
アフリカを節約しながら旅行するのにテントは必須だ。宿の庭でテントを張らせてもらうと、ドミトリー(相部屋)の半額ほどで済むことが多い。ぼくはこの節約術をよく使っていた。
女「あら! 私テント好きよ! 行きましょう!」
なんなんだ…この異様な食いつきは…。
JOJO「いや、ダメだよ。君は部屋に入っちゃいけないルールだと思うよ」
女「大丈夫よ! 私、入ったことあるし!」
なるほど…ここで売春婦ほぼ確定(笑)。
異様なまでの食いつきと、早くふたりになろうとするこの行動。売春婦のそれとみて間違いない。
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