やむなき事情からか、はたまた自らの性癖によるものか、それとも割り切ったビジネスか、なんにせよ日々、男の性に向き合う風俗嬢たち。
そんな彼女たちにも、“初めて男を迎え入れた時”がある。
それは、普通では考えられない相手なのか、えげつない体験だったのか、それともなんのへんてつもないごくごく自然なものなのか。彼女たちがオトナになった瞬間とは…。
取材場所に指定されたのは、横浜の関内駅からほど近いダイニングバー。現れた女性“明菜さん”は、小麦色の肌を大胆に露出したホットパンツにタンクトップ姿だった。
「高校1年生の時からサーフィンしてるの。休みの日は、基本的に湘南の海にいた(笑)。今も週に1回は波に乗ってる」
彼女が現在働くデリバリーヘルスは若妻専門店で、「お店では34歳になってるけど、リアルは…」と指を4本立てて、2回振った。店年齢よりも10歳も年上ということになるが、そう見えないほど若々しい。「年末、誕生日が来たら、四捨五入すると五十路だけどね」と明菜さんは苦笑した。
「私、若妻店にいるけどシングルなの。結婚歴なしで。海で波に乗ってるけど、婚期の波は逃したみたい(笑)」
明菜さんの風俗業界でのキャリアは、入ったり出たりでトータルで15年程度。最初は、高校を卒業直後に「手っ取り早くお金を稼ぎたかったから」と、横浜のファッションヘルスで働いた。アメリカへの留学費用を稼ぐためだった。