さて、このロストバージンを捧げた彼だが、紹介した同級生とグルだった。というのも、カノンさんはロストバージンのことを誰にも言わず店でも処女で通していたが、在籍3カ月を過ぎたころ、ネットの掲示板に「カノンは処女じゃなくなった」と書き込みされるようになったのだ。
「おそらくというか、絶対に彼がその友だちに報告したんだと思います。結局、私は処女という看板がなければ、ただの経験不足の新人なので、その後、指名も減っていきました」
そして、カノンさんは追い出されるように店を辞めた。しかし、風俗が面白いと思い始めたことと、何人かの男性と肉体関係を持ったが「入れ込んでいる女のコがレズバーにいて…」、その資金稼ぎとして、すぐに現在勤務する店に入ったという。であれば、レズビアン専門店で働けばいいのにという疑問をぶつけると、「女のコは選ばれるのではなく、選びたいので(笑)」という理由で、彼女は男性客相手のデリヘルを選んだ。
「もちろん、理想の男性に出会えれば結婚も経験したいですけど、こればかりは分からない」
とカノンさんは笑い、話終えると、足取りも軽く次のお客さんのもとへ向かった。紹介料が欲しかった片想いの友だちといい、自称AV男優といい、なんだかお嬢様って…と思わずにはいられない処女喪失話だった。
(文=子門仁)
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【女のコのデータ】
名前:カノン
年齢:23歳
出身:神奈川県
現在勤務するお店:渋谷のデリバリーヘルス
キャリア:2年(取材時:2017年6月)
相手:友達の紹介で知り合った男性
場所:ラブホテル