「今にして思えば、夫はセックス中毒になっていたかも」と話す由美子さん。妊娠中は由美子さんとできないということで、彼は自分の欲望を満たすために彼女と同い年の女性と不倫関係になったそうだ。
「それがどこの女かは知りません。会社の同僚かもしれないし、出会い系で知り合ったのかもしれないし…。気にならなかったといえば嘘だけど、それどころじゃなかった」
“それどころじゃなかった”のは、もちろん子どもが産まれるからだった。そして、夫は子どもの顔を見ることもなく彼女のもとから消えた。彼女は出産前にシングルマザーになったわけだ。
「貯えで産後半年は生活できる計算だったんですけど、育児での出費が思っていた以上で、このままだとマズイと。だけど、産んだばかりで働けないし、託児所にも預けられないので、出会い系サイトの打ち子とか在宅でできる仕事で生活していました」
しかし、この仕事は稼げても手取りで11、2万円程度で、由美子さんの不安は次第に大きくなっていくことになる。同時に「男性の肌のぬくもりが恋しくなって…」と、子どもが生まれて半年になる頃に風俗入りを決意した。もちろん、風俗への偏見は少なからずあったという。
「当然ですけど、プライベートのエッチとは違うじゃないですか? まず、挿入禁止ですし(笑)。特に即尺に戸惑いがあったけど、生活のために“私はエッチが好きなんだ、エロい女なんだ”と言い聞かせて勤務していました」
そんな風に業界入りした由美子さんだが、徐々に気持ちも変化していく。
「いろいろなチンチンに出会えて嬉しいですし、夫のことなんかどうでもいいやってなって。まぁ、この世界に入るキッカケを作ってくれて、今となっては、むしろ感謝してますよ(笑)」