木原:しかし、そこは中学生! このままじゃマズイと思って、きっと潜在的に自分が男性を求めているからこんなことになるんだと考えて、彼氏を作ったんです。そしたら、その日からピタッと謎の男は出てこなくなったので“やっぱりそうか、あれは夢だったのかもしれない”と思うようになったんです。
そして、晴れて彼氏と初体験を迎えるんですが、これが痛くてちっとも気持ちよくなくて、初めてのセックスにガッカリしました。そして最終的には“あの人の方が気持ちよかった”と思って、彼氏とは別れることになるんです。
しじみ:あの人の方が!? 処女のくせに(笑)。
木原:あのね…くせにって。そして、別れた晩にまた、ズッ…ズッと壁に引き込まれたんです。その時のセックスは前以上に体が敏感になっていて、すごく気持ち良かったそうです。
これが中学の終わりから高校卒業まで続いて、やがて東京の大学へ進学が決まり、もうすぐこの部屋を出るという夜、また体を触る手が現れて「きた…!」と思ったら、その手は違う男の手で、さらにもうひとつ違う手があって、今までの男の手もあったので、どうやら3人の男の手が触り始めたんですって。その後は今までのように壁の向こうで、3人に交代で挿れられた…とか。
それが分かるんですか? と訊ねたところ「それぞれサイズの違いで分かりました」ですって。
さらに、やっぱり一番いいのはこれまでの人の“アレ”だったそうです。そして、上京してからはそんな現象はピタッとなくなり、実家に帰っても二度と現れることはなかったといいます。
しじみ:へ~幽霊に輪姦されるとか! そんな話初めて聞きましたよ! エロい!
木原:でもね、思春期の女の人が、この世ならざる男に挿入されて、最初は嫌なんだけどだんだん嫌じゃなくなっていく…っていう事例が、この人の他に4人くらい取材できたんですよ。本当の男の人とやって処女を失ったら来なくなったっていう人もいましたし…。
しじみ:多感な思春期あるあるなのかもしれませんね。確かにそんな話、他人にできませんね。こいつ誘ってるんじゃ!?って思われそう。
木原:そうきますか(笑)。でもね、死んでもなおこの世に未練を残したものが現れるのが幽霊の概念のひとつだと言われていますから、もの凄ーーーーく、セックスに未練がある幽霊の話があったっておかしくないどころか、あった方がむしろ自然な気がします。
しじみ:確かに。いっぱいいそうですよね!