初日のこの日はツナマヨのおにぎり。
ご飯を炊く段階で味付けしたり、できるだけ美味しくなるよう工夫したおにぎりが売れていくのは、思ったより感慨深い。
売れるかどうかは問題じゃない。出会わなければ意味がないんだ。
本来の目的を何度も自分に言い聞かせながら、声を張り上げ続けた。
1時間経過。
注目こそ集められるものの、実際に話しかけてくる人は少ない。
そして何より大きな誤算だったのは、「可愛い女の子は、大体男と一緒にいる」ことだった。
それに加えて「チーノがなんかやってるぜ!」みたいなノリで輩が絡んできたり、からかってきたりする。(チーノ=中国人)
苦しい状況が続いたが、数少ないチャンスを生かそうと努力した。
そして、ついに、かわいい女の子2人組を発見した!
狙いを定めて笑顔で近付き、ぼくが世界一周旅行中であること、日本食を売って歩いていることを拙いスペイン語で説明した。
そこそこ反応は良い。
おにぎりを勧めたが、彼女たちは購入には至らなかった。
何の問題もない。
JOJO「そっかー残念! じゃあ、また今度買ってね! ところでFacebook使って…」
女の子「使ってないよ! じゃあね~ガンバって!」
食い気味にそう言われ、あっという間に逃げられた。
さっきまでのフレンドリーな会話はなんだったんだ…。
これとまったく同じような展開が複数回あった。
実際、話しかければ、それなりにいい対応をしてくれる女の子は多い。
ぼくのやっていること自体に興味はあるみたいだ。
でも、そこ止まり。
結局、連絡先交換にまで至ったのは2人だけだった。
かわいい女の子2人の連絡先聞けたら、まぁまぁいいんじゃないの?
そう思うかもしれない。
連絡先を交換したのは、2人とも男性だ。(注:こちらからではなく、向こうから聞かれ、後日飲みに出かけた)
そもそも連絡先を聞くチャンスがあったのも数える程度だった。
連絡先を聞いた女の子=お近づきになりたいと思う容姿+男連れでない+日本食に興味を示す
この条件に合致する女の子が少なかったのと、ぼくの勇気が足りなかったことも原因だと思う。
ちなみにツナマヨおにぎりは8割、後日試したお好み焼きはすべて売れた。
この点は満足だ。
次に試す機会があれば、もう少しアグレッシブに声をかけていきたい。
言い訳に聞こえるかもしれないが、女の子との出会いを抜きにしても、こういう形で地元の人と会話したり、飲みに行ったりするのは有意義だった。
結論:路上は出会いで溢れている。「ナンパは苦手、でも素人娘と出会いたい」というワガママな方は是非試してもらいたい。