三重県「松阪」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのは「松阪牛」ではないか。しかし松阪は、江戸期の学者・医師でもあり、学問の神の一人・本居宣長や、伊勢商人を輩出した地でもある。伊勢神宮にも近く、城下町を歩くと、家々の軒先には1年を通してしめ縄が飾られているのだった。
城下町の路地にて
そして松阪は、四日市に次ぐ県内第二位のピンサロ街である。城下町から向かったのは、京町や愛宕町の繁華街。とは言っても、賑やかな様子はまったくなく、狭い路地に看板のネオンだけが虚しく瞬いているだけの街だった。
諸般の事情により数が減ってはいるものの、本サロもまだ数軒残っているという情報があり、路地をぶらついて様子をうかがうことにした。が、ピンサロの看板は出ていても、当然、そこに本サロの目印なんてものがあるわけではない。
「どうやってシステムをさぐり出そうか」
そう思いつつ、某ピンサロの前を通りかかった時、入り口に隠れるようにに立っていたおっちゃんが声をかけてきた。
松阪一の風俗街なのに、人通りは寂しいかぎり
「愛想のいいコおるから遊んでって。今なら1万3000円や」
1万円以上ということは、ほぼ確実に本サロに違いない。このチャンスを逃したら他に見つかるか怪しいところだ。入る気マンマンの気持ちをエロおやじ面で隠す筆者。