博士：僕は普通に劇団に参加してるだけなんですけど。その公演では自作のトロッコにお客を2人乗せて、ウォータースライダーみたいに凄まじい勢いで落ちるというアトラクションもあって…。
しじみ：小屋の中にそれを作るんですか!? なんて危険な!!
博士：怪我がすごいです。でも、危険過ぎるからみんな凄い気を付けるんで、骨折とかするけど失明したりはないですね。あと、さっきとは別の迷路演劇で、お客さんを二手に分けて、股間に巨大な男根を付けさせて戦わせるという内容をやったんですが、クライマックスでバズーカ砲から打ち上げ花火を連発する場面で、お客さんの着けた男根の陰毛に火花が飛び火してメラメラ燃えちゃって…でもお客さん笑ってるんですよね。なんか大丈夫だと思ってるんですよ。全然大丈夫じゃないのに。「でもこれ、なんとかしてくれるんでしょ」って感覚の人が多い。
しじみ：何が起きようとお客さん気分なんですね。まぁお客さんなんだけども。ファンも刺激に慣れ過ぎて「もっともっと！」ってエスカレートしそうですね。
博士：以前ファンから「3兄弟の串刺しネタをもっと上の位置でやってほしい」というリクエストがあって、もっと上ってこめかみじゃないですか。「こめかみに刺せって言うんですか？」って主宰のDr.エクアドルが回答していたのが大好き。死人出ちゃう。死人出たら人減っちゃうからダメですね。
しじみ：貪欲ですね。究極は人が死ぬとこ見たいってことですかね。ゴキコンファンはそれでも笑ってるお客さんいそうですね。
博士：あと、床がツルツルしてて、滑って鉄のパイプが刺さって本番中に肋骨が折れたこともありました。でも何とかセリフ一個飛ばしただけで後は頑張ってやりましたけど。
しじみ：すごい！ 絶対無理！ 尊敬する！
博士：いや、すごい嫌でしたよ。みんなも「なんでこんなことやってるんだろう」って瞬間に絶対直面するんですよ。でも、今さら辞める訳にもいかないし、終わったら辛いことって忘れちゃうんですよね。本公演は一年に一回だから、また稽古入った時に「しまった！ こんなんだった！」ってなるんですよ。
しじみ：うわ～。なんかその感覚わかる気がする。久しぶりにするアナルファックみたいな感じかな（笑）。
博士：でもみんな歳取ってきたからなぁ。元気いっぱいな20代が入ってきてほしいですね！ 最近は若い男性がまったく入って来なくて…女性は結構、“BBG48”っていうアイドルユニットをやっているので、それが間口を広げてる印象がありますけど。
しじみ：YouTubeで拝見しました。「うんこがしたい」とか「私は性欲のとっても強い女」などドギツイ曲ばかりでしたね。下ネタが多い印象なんですが…。
博士：下ネタがやりたくて下ネタをやってる訳ではなくて、話の流れ上全裸になっちゃうから全裸になってるだけだと出演していて思います。俺が客で観に行っている頃、下ネタ・全裸をよくやる“HIGHLEG JESUS（ハイレグジーザス）”ってのがゴキコンが出るイベント回りにいて、よくそこと一括りにされてたみたいで、Dr.エクアドルはすごく嫌がっていたみたいです。ゴキコンは台本だけ見るとまったくふざけたところはなくて、転がる様に人が不幸になっていくだけって思います。
しじみ：不幸な話大好きです♪
博士：あと、去年は俺が知る限りで初めて公演をやらなかった年なので、今年はやって欲しいなと。ゴキブリコンビナートという船に乗せてもらっている感じで、私のような者を出してくれる唯一の劇団なので。
しじみ：心待ちにしているんですね。今年絶対観に行きます！
（文＝しじみ）
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