AVでしか表現できない淫らで切ない大人のドラマ『嫁・略奪 -嫁と義父との肉欲の1825日-』


 それから果てのない愛欲の日々が始まる。仕事中も性欲を抑えきれずに愛し合い、時にはガラス越しから接吻や胸を愛撫するという大人の遊戯に酔いしれる。永一が仕事で外出する際は、四六時中一緒にいるにもかかわらず、別れがたいとばかり舌を絡め合う。

 

 
 そんなある日、永一が外出して、風呂掃除をしていると、永一の父親(徳田重男)が訪問してくる。父親はノーブラで胸元を露わにした翔子を一目見ると、単刀直入に「一発やらせてくれ!」と迫り、強引に肉棒を触らせ、胸を揉みしだく。老人とはいえ男の力に抗えず、翔子は立ちバックで犯されてしまう。しかも抵抗しながら、途中で感じてしまう。ことを終えると、父親は「誰にも言うなよ」と口止めして去っていく。間もなく永一が帰宅すると、そんな最悪の出来事を振り払うように、翔子はセックスを求める。そんな翔子の勢いに刺激を受けたのか、永一も様々な体位で腰を振り乱し、幾度も翔子を昇天させる。

 やがて翔子と永一は、服役中の夫と離婚して、ふたりで再婚することを願い始めるのだが…。

 男女ののっぴきならない淫らな関係を、江上しほと小沢とおるがリアルに演じる。演技はもちろん、カラミでも愛を深め合っていく様が生々しく伝わってくる。徳田重男の年齢を感じさせない、ふてぶてしいヒールっぷりも堂に入ったもの。AVでしか表現できない淫らで切ない大人のドラマだ。
(文=猪口貴裕)

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