時流に流されることなく、昭和のエロスを追及し続けるヘンリー塚本監督の最新作『やる 匂い立つワイセツ ナマナマしい男女生殖器結合映像』(FAプロ)は、全12編からなる撮り下ろしのオムニバス作品。「やる」というシンプルなタイトルそのままにドラマやセリフを極力排して、本能の赴くままに快楽を貪り尽す男女の姿を炙り出す。
登場する女優は、川上ゆう・浅井舞香・涼川絢音・葵千恵・原美織・天海しおり・葵紫穂・武藤つぐみ・天野小雪・小池絵美子の10名。ロリ系の人気女優から五十路の美熟女までタイプは様々だが、どの女優もタイムスリップしたかのように昭和の女になり切り、惜しげもなく卑猥極まりない姿を曝け出す。
オープニングは全12編から抜粋したシーンをテンポ良く繋いだ映像からスタートするのだが、ほんの短いカットでも懐かしさと卑猥さが同居したヘンリー塚本ワールドが横溢していて、否応なしに期待感が高まる。それぞれの見所を紹介しよう。
【1】うちの人がいるのよ、ヤバイです!
外で洗濯物を干している嫁と、屋根の修繕をしている夫。そこに不倫相手がやってきて、嫁を小屋に呼び出す。嫁が中に入るなり、待ち構えていた男は肉棒を差し出す。女は待ってましたとばかりフェラ奉仕を施し、興奮で呼吸を荒くする。高まった二人は立ったまま結合して、接吻しながらピストン運動。屋根を修繕する音が室内まで響き渡る中、二人はスリルを楽しむように身悶えてエクスタシーへひた走る。正常位で感じ入る嫁の足の指先がピーンと伸びている様を捉えたカットが卑猥極まりない。
【2】今。亭主が出かけた やらせろ!
昼下がり、亭主が出かけたのを見計らって女ざかりの人妻を部屋に導き入れた男は濃厚接吻を仕掛ける。それに呼応するように舌を絡ませる人妻。すぐにしゃがみ込んでフェラを繰り出すと、男は周囲を気にしながらも洗練された舌技に満足げな表情。人妻はクンニで責められると、自らの胸を揉みしだいて快楽を倍加させ、思わず「お兄さん…」と口走る。二人ののっぴきならない関係が浮かび上がった瞬間だった。そのまま二人は正常位で交わり、密着体位で快楽を貪り尽す。