【男女混合グループにいる立ちんぼ嬢】
キューバの首都ハバナの夜遊びスポットは、マレコンと呼ばれる海沿いの通りがメインだ。毎日夜になると、たくさんの地元民がただ座っておしゃべりをしている。
外国人のぼくたちがブラブラ歩くと、陽気なキューバ人から必ず声がかかる。話し相手には困らない。
そして、声をかけてくるキューバ人の中に立ちんぼ嬢がいることも多いのだ。
面白いのは、立ちんぼ嬢が“男女のグループでいる場合がかなり多い”ということ。ほかの国では見かけない光景だ。
大抵の場合、男がまず話かけてきて「Quieres chika?」(女の子欲しい?)と聞いてくる。
気に入ったら話をして交渉すれば良し。そうでなければ、「No quiero」(欲しくない)と答えればしつこくはしてこない。
お気に入りの女の子を探すには格好の通りだが、マレコンは警察の取り締まりが厳しい場所。実際に警察が巡回しているのを何度も見かけた。
裏を返せば、セキュリティ面では安心できる。それでも、皆警戒してるのか、事前に調べていた情報よりそれとおぼしき女の子の数は少なかった。
【兄妹、姉妹で客引き】
時折現地人に捕まりながら、友人と2人でマレコンを歩き続けた。結局、目ぼしい女の子は見つからず、諦めて別の通りを少し入ったところで、かわいい顔した青年に話しかけられた。
彼のスペイン語はアクセントがきつくて聞き取りにくかったが、なんとか理解しようと試みる。
青年「あっちに友だちがいるんだ。こっちおいでよ」
おそらく、そう言っていた。
JOJO「君いくつなの?」
青年「19だよ」
本当かな…。彼は16~17歳くらいにしか見えなかった。
若い男が話しかけてくるってことは、もしかしたら女の子を紹介したいんじゃ…。
ぼくのアンテナが反応した。
彼について少し歩くと、そこにはもう1人の若い男の子と、3人の女の子がいた。
か、かわいい…。
JOJO「ねー、あの娘良くない?」
友人「いいっ! 黄色の服の娘でしょ?」
JOJO「あっ。違う方…」
友人「あー…。そっちね…」
ロリ系の顔が好みのぼくに友人は冷やかな目を向ける。
彼らと話をしてみると、最初に話しかけてきた青年ではない方の若い男は、黄色の服の娘の兄だった。そして、残りの2人の女の子たちは、なんと姉妹!
整理すると、彼らのメンバー構成は以下のとおり。
男:かわいい顔の青年、黄色の服の女の子の兄
女:黄色の服、姉、妹
複雑過ぎる…。
姉「これ、うちの妹なんだけど、かわいいでしょ? 今夜どう?」
そんな調子で妹を勧めてくるんだけど、どうなのこれ…。
日本の感覚では全く考えられない状況だ。
いやいやここはキューバ。郷に入れば郷に従おう。
そう思い直して、値段交渉。Casa代(=ラブホテル代)込みで35CUC(約35ドル)で合意した。