【Hong Kong Gentlemen’s ClubのVIPルームの内部】
バーの2階部分にあるVIPルームは、カラオケの個室のような作りをしていた。10人くらいでも余裕で入れるほどの大きさの部屋。長いソファーがL時型に配置されていて、丸テーブルが並んでいる。そしてカラオケと違うもの、それはソファーの向かいにある壁一面の大きな窓ガラス。VIPルームからは1階のフロアの様子を見渡すことができた。窓ガラスはマジックミラーのようになっていて、外から中の様子を見ることはできないようだ。
確かにいい部屋だ。他人の目が気にならない快適な部屋で、酒を飲みながら女の子と遊んだら楽しいだろう。料金は部屋代とビール代に女の子をつけてくれて48ドル。女の子へのチップはもしかしたら別に必要なのかもしれない。それになにより、女の子がどこまでサービスしてくれるかもわからない…。
ウェイター「どうだ? 最高だろ?」
JOJO「確かにいいね。でも本当にお金が足りないんだって。ほら!」
財布の中身を見せて500ペソ(当時のレートで40ドル弱)しかないことを伝えた。
ウェイター「うーん…。本当に満足させるからなんとかならないか?」
困った顔をするウェイター。
誘いに乗ったらどうなるんだろう…試してみたい…。
そんな衝動にかられたが、もう少し詳しく話を聞いてからでも遅くない。様子を伺うために一旦VIPルームから出て話題を変えてみた。
JOJO「ウェイターが店の女の子に手を出しちゃうことってあったりするの?」
ウェイター「カモーンメーン! それは禁止だよ。ルールがあるからね!」
そりゃそうか…。
ウェイター「まぁ隠れてやるけどな(笑)。VIPルームに客を入れて、一緒に飲んで自分もやっちゃえばいいんだよ。客と女の子にちゃんと口止めさえしておけば店にバレることもないし」
さすがラテンの国・メキシコ。ボーイが店の女の子に手を出すご法度行為も関係ないらしい。
これはいよいよ面白そうだな、VIPルーム…。というより、コイツ自分が遊びたいだけんじゃないか…?
ウェイター「な? どうだい? サービスがいい娘を紹介するし、絶対いい思いさせてみせるから!」
これなら確かに期待できるだろう。ただ、48ドル払って万が一何もできなかったら残念だ。聞くだけ聞いてみよう。
JOJO「ぶっちゃけFUCKできるの?」
一番気になっていた質問だ。
ウェイター「…約束はできない。でも絶対満足させる」
JOJO「…」
ウェイター「お! あの女の子なんてどうだ? すごくいい娘だよ」
彼が指した先には、モデルのようなスタイルの女の子が歩いていた。スレンダーながら巨乳、金髪に染めたカーリーヘア。年齢は20そこそこだろうか。顔はかわいい系で悪くない、というより正直好みのタイプだ。
ウェイターに促され、彼女はぼくのもとにやってきた。