商店街のど真ん中にあるソープランド

 店舗型の風俗店が繁盛するかは、立地条件も重要になってくる。目立つ場所にこしたことはないと思われがちだが、一概にもそうとは言えない。

 現在、店舗型の風俗店は、基本的に歌舞伎町や吉原といった風俗街に集中している。条例によって新しく建てることができないに等しい状態で、都内の店舗型風俗店は昔から経営しているものが多い。もちろん、風俗街以外の場所にも店はあるが、現在の風営法が成立される前に建てられた歴史を感じさせる佇まいのものばかりだ。

 こういった風俗街ではない地域にポツンと建っている風俗を愛好する筆者だが、いろいろな意味で衝撃的だったのが、東京の下町にあるソープランド『G』だ。

 昔ながらの商店街のど真ん中に、そのソープランドはあった。文具店や靴店、大衆食堂があって、その隣にソープランド。まさに『商店街ソープ』と呼びたくなるシチュエーションだ。お店は淡いブルーを基調とした建物で、看板にソープという文字はあるものの、なんとなくカラオケスナック的な雰囲気だった。

 面白いと思ったものの、いざ入店しようとすると、これほど入りにくい環境はなかった。商店街なので人通りは多く、目隠しになる植え込みなどもなく、道に面して玄関がむき出し。つまり、入るところが丸見えなのだ。おそらく、地元の人々からは「アイツ、昼間から何してるんだよ!」的に思われることは必至だろう。

 結局、昼間の潜入を断念した筆者は、夜の8時頃に再訪した。しかし今度は、店の看板や外壁に設置されたネオンがやたらと目立ち入りづらい。しまいには、周辺の居酒屋で飲んだであろう酔っ払いに、「よっ! 兄ちゃん、これからソープか?」と冷やかされる始末だ。

 もちろん、風俗ライターである筆者にとっては仕事でもあるわけで、どういう状況だろうと構わないが、気が削がれたカタチだ。ということで、翌日に出直すことにした。

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