【かわいい嬢を探し求めスラム置屋を彷徨う】
周辺を歩き周った後、メインの建物に戻った。ぼくたちの目的は先ほどみかけた若くてかわいい2人組。ひとつひとつのバーをよく確認しながら歩いた。
「あれ? いないよね?」
彼女たちを見つけることができないまま、あっと言う間に一周してしまった。建物内は暗いけど、目を凝らせば確認できない程ではない。見逃したってことはなさそうだ。
プレイ中なんだろうか…。でも2人同時ということは確率的になさそうだ。あれだけ若くてかわいい2人組。人気嬢だったのか? それとももう帰ってしまったのか?
思いを巡らせてもいないものはどうにもならない。
「S君どうする? 帰ろうか?」
ぼくとしては、せっかく面白いところに来たのでまだ帰りたくない。こんなに珍しい体験をできる機会ははっきり言って貴重だ。それでも海外風俗が初めてでこの危険な雰囲気は疲れるだろう。日本人好みの嬢もほとんどいない。ぼくはSを気づかっていた。
「まだいても帰るんでもどっちでもいいっすよ! でもさっきのかわいい子がちょっと気になりますね!」
そうだ。ぼくもまさにそれが気になっている。このままなにもせずに帰ってしまうのは惜しい。ぼくたちは相談して、少し時間をおいてからもう一度彼女達を探すことにした。
建物内は異臭がするため、外の通りに面したバーでビールを飲みながら時間を潰す。