AKBグループの人気メンバーは卒業後に主演クラスに抜擢されることが多いが、どうしても空回りしてしまう。だが、川栄は最初に舞台の世界で演技力を磨き、脇役で悪目立ちせずにしっかり自分の役割をこなすことによって評価を勝ち取っているようだ。
この勢いによって川栄が“下剋上”を果たすのではないかともいわれている。
川栄は7月13日深夜にスタートするドラマ『死幣-DEATH CASH-』(TBS系)への出演が決定しているが、同作の主演を務めるのはSKE48の松井珠理奈(19)。同作は「呪われた一万円札=死幣」を手にした人間が次々と不可解な死を遂げるホラーサスペンスであり、松井は他人の死が見える特殊能力を持った主人公・南由夏を演じ、川栄は主人公の友人でスピリチュアル大好きな女子大生役を務める。
松井は今年の「AKB48選抜総選挙」で自己最高の3位になるなどグループ内の序列が高く、AKB時代は最高順位16位だった川栄にとって松井は圧倒的に“格上”だった。だが、女優としての実績となれば話は別。松井はAKBグループのドラマでメイン扱いはあったものの、本格的な連ドラの出演経験は今年4月クールの『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』で主人公の高校時代を演じるまでほとんどなかった。
一方の川栄は前述したように女優としての経験を積み重ねており、業界内の評価も勝ち取っている。『死幣』でも主役と脇役という格差が生まれてはいるが、川栄は「先輩女優」であるだけに演技では負けられないはずだ。
「川栄の業界評価は非常に高く、脇役であっても『主役の松井が食われるのでは』との声が上がっています。しかし、対する松井も昨年にAKB48兼任を辞退してSKE48に専念するなどグループのエースとしての意地があり、脇役に面目を潰されるわけにはいかない。決して二人の仲が悪いわけではありませんが、互いにライバル心は相当なものであるはずです。これが相乗効果となってドラマが面白くなれば、双方の評価が上昇するということもあり得るでしょう」(前同)
先輩女優の意地とSKE48エースとしての意地。ガチンコのぶつかり合いでどのような化学反応が生まれるのか、ドラマの放送を楽しみに待ちたい。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)